総合人材サービス・パーソルグループのパーソルプロセス&テクノロジー(以下、パーソルP&T)は、会社員500名を対象に「テレワーク中の評価に関する意識・実態調査」を実施し、その結果を発表した。
テレワークの頻度は、「週1程度」と「週2~3日程度」合わせて6割
テレワークの頻度は、「週1日程度」と「週2~3日程度」で合わせると6割を超えている。テレワークの実態として、6割以上は週の半分以上出社しテレワークを活用していることがわかる。
テレワークにより、管理職は部下への指示出しや進捗確認にやりにくさを感じている
一般社員に対し、出社勤務時とテレワーク勤務時で、「上司への進捗報告」業務についての変化を聞いたところ、「やりにくくなった」「どちらかというとやりにくくなった」が36%だった。
同じく管理職に対し「部下への仕事の指示出しや進捗確認」への変化を聞くと、49.2%と「上司への進捗報告」に対し13.2ポイント高く、上司と部下とのやり取りにおいて、上司がよりやりにくさを感じている。
テレワークに合わせて人事評価の仕組みが変更されたのは1割に満たない
評価に対する不安を約半数が持ち、テレワークの経験が浅いと不安に感じる割合が高くなる。管理職は自分の評価よりも、部下に正しい評価を行えているかどうかに不安を持っている。
テレワークの実施に伴い、人事評価における仕組みの変化について聞くと、「変わっていない」が6割と多く、「変更された」と答えた人は1割に満たなかった。「変更された」「変更を予定している」と合わせても2割程度。
そのようなテレワーク環境下で、「自分の評価が正当にされているか、不安」だと感じたことがあるか聞いたところ、全体では42.6%が不安を感じる(「感じたことがある」「少し感じたことがある」の合算)と答えた。
その内訳をテレワーク開始時期別で見ると、不安を感じるのは3か月くらい前から開始した人は64.0%に対し、新型コロナウイルス感染拡大以前からテレワークを行っていた人は31.6%であり、テレワークの経験が浅いと回答した人ほど不安に感じる人の割合が高いことがわかる。
全体では「不安を感じる」が42.6%。テレワークの経験が浅いと回答した人ほど高い傾向
さらに、一般社員と管理職ごとに見ると、一般社員は39.6%、管理職は45.6%と、管理職がより自分の評価に不安を感じていることが分かる。
一方で管理職にのみ「部下の評価が正しく行えているのか、不安」だと感じたことがあるか聞くと、52.4%と自分の評価よりも高い数値となり、管理職が自分よりも部下の評価に不安に感じていることが分かる。
約6割が仕事の終わり時がわからず長時間労働となった経験がある
テレワークで仕事をしている際、一日の仕事の終わり時がわからず長時間労働になった経験があるかを聞いたところ、全体で58.0%と約6割に経験があったと答えた。
勤務状況を見える化するツールの利用意向は、管理職で高い傾向に
テレワークでの勤務状況を客観的に把握するためのツールに関して利用意向(管理職に対しては部下に利用させたい意向)を聞いたところ、勤務時間を見える化し、サービス残業や未申告の休日業務との乖離を把握する「労働時間の乖離把握ツール」は一般社員が45.6%、管理職は61.2%が利用したいと考えている。
また、業務ソフトの稼働や、キーボード、マウスの入力状況がわかる「仕事実態の可視化ツール」については一般社員が21.2%、管理職は29.6%が利用したいと考えていることが分かった。
利用させたい理由として、【労働時間の乖離把握ツール】では、「サービス残業は不当だと思う」、「ちゃんと権利を主張できる」、「平等に評価出来る」、などが挙げられた。また【仕事実態の可視化ツール】では、「進捗具合や取り組みの評価に出来る」、「業務改善のヒントにつながるかも」、「業務量と質の適切さを、把握しやすい」などを挙げている。
■アンケート概要 「テレワーク中の評価に関する意識・実態調査」
調査期間 : 2020年11月20日~11月24日
調査方法 : インターネットリサーチ
調査対象 : 3か月以上テレワークを継続している会社員500名(20代~60代)
/ 一般社員250名、部下のいる管理職250名
【パーソルプロセス&テクノロジー調べ】
- <参照元>
- パーソルプロセス&テクノロジー『テレワーク中の評価に関する意識・実態調査』