CAMPFIREのグループ会社であるGoodMorningは、社会課題の解決に挑戦したクラウドファンディングの取り組み『2020年をあらわすベストプラクティス』を発表した。

今年は10代や20代による起案も増加、次世代の挑戦者を応援すべく「Youth部門」を新たに設け、計17のプロジェクトを選定したとのことだ。

2020年、GoodMorningに掲載されたプロジェクトは合計915件(昨年対比154%)。

新型コロナウイルスの世界的流行により、経済的ダメージ、格差の拡大、教育や雇用の新たな課題など深刻化する社会の課題の解決が叫ばれ、支援や制度変革を求めるプロジェクトが多く立ち上がったという。

総流通額は昨年の2.3倍、プロジェクトを支えた総支援者数は延べ11.4万人(昨年対比238%)を超え、「クラウドファンディングを通じた社会参加」のニーズが高まった年でもあると予測されるとのことだ。

そんな1年間に掲載したプロジェクトから、支援者数200名以上かつ目標金額を達成し、課題に対して多くの人々の「社会参加」を促したプロジェクトを「2020年をあらわすベストプラクティス」として選定。

『2020年をあらわすベストプラクティス』は以下。

<10のベストプラクティス>

1.コロナ禍で住まいや仕事を失った人々をサポート

タイトル:【新型コロナ】住まいや収入を失った人を支援したい!
プロジェクトオーナー:認定NPO法人自立生活サポートセンター・もやい
支援者数:775人
支援金額:10,959,000円

タイトル:新型コロナの影響で、仕事や住まいを失った人々を支えたい!
プロジェクトオーナー:住まいとくらし緊急サポートプロジェクトOSAKA
支援者数:522人
支援金額:7,153,480円

2.街頭募金をオンライン化し、コロナ禍の遺児家庭を支援

タイトル:あしながグローバル100チャレンジ
プロジェクトオーナー: 一般財団法人あしなが育英会
支援者数:1,608人(12月21日時点)
支援金額:19,419,828円(12月21日時点)

3.政治・社会問題を自由に語るため公正な報道機関を本格始動

タイトル:自由で公正な社会のために新しいメディアを作りたい #CLP
プロジェクトオーナー:Choose Life Project
支援者数:4,314人
支援金額:31,478,500円

4.訴訟を通し、条例による基本的人権の侵害や憲法違反を防ぐ

タイトル:香川県ゲーム条が憲法違反の確認と、議員の立法不作為責任を求める国家賠償請求訴訟
プロジェクトオーナー:渉さん
支援者数:1,844人
支援金額:6,121,500円

5.全国の地方議会から国会へ意見書を送り選択的夫婦別姓の実現を目指す

タイトル:「自分のまま」でも名字を変えても結婚できる選択的夫婦別姓を一緒おに実現しませんか?
プロジェクトオーナー:選択的夫婦別姓・全国陳情アクション
支援者数:1,124人
支援金額:7,316,500円

6.適切な情報が不足している性教育。必要な情報を届けるため著書を届ける

タイトル:性教育YouTuberシオリーヌの性教育本『CHOICE』を全国に届けたい!
プロジェクトオーナー:シオリーヌさん
支援者数:1,596人
支援金額:4,643,900円

7.日本初民間型子どもホスピスによる、地域における小児緩和ケアの認知と支援を得る取り組み

タイトル:重い病気を抱えた子ども達の「#今しかできない」時間を支えたい
プロジェクトオーナー:TSURUMIこどもホスピス
支援者数:508人
支援金額:6,255,200円

8.ユニフォーム売上寄付やチャリティマッチを通し首里城の復興を支援

タイトル:「沖縄の誇り」を胸に。サッカーの力で首里城復興をサポートしたい!#FC琉球
プロジェクトオーナー:FC琉球
支援者数:823人
支援金額:11,973,500円

9.保育・教育施設が等しく公的支援を受けられるよう是正と支援を求める

タイトル:コロナ禍で学校運営する京都・滋賀の朝鮮学校を応援しよう!
プロジェクトオーナー:朝鮮学校と民族教育の発展をめざす会・京滋
支援者数:958人
支援金額:5,523,260円

タイトル:『子供たちを守りたい!』滋賀県のブラジル人学校存続のための支援プロジェクト
プロジェクトオーナー:NPO法人コレジオ・サンタナ
支援者数:464人
支援金額:4,410,800円

10.災害支援にも、復興の段階により様々な手法が見られるように

タイトル:#withくまもと 長期化する水害復旧活動。全国の皆さん、力を貸してください!
プロジェクトオーナー:熊本支援チーム
支援者数:2,203人
支援金額:20,261,500円

タイトル:陸前高田発オーガニックチョコレートで美味しい健康習慣を!
プロジェクトオーナー:ロッツ
支援者数:259人
支援金額:3,057,888円

<ベストプラクティス:Youth部門>

タイトル:ロヒンギャ難民キャンプの子ども達に生きる希望を届けたい!
プロジェクトオーナー:群馬県在住の小学生グループ
支援者数:1,118人
支援金額:3,056,000円

タイトル:『世界一簡単にできるヴィーガンレシピ本』を1,000人に届けたい!
プロジェクトオーナー:ブイクック
支援者数:870人
支援金額:3,857,993円

タイトル:ストローの常識を壊す、次世代ストローブランド『DLINK STRAW』
プロジェクトオーナー:Strawmaestro
支援者数:142人
支援金額:740,011円

<ベストプラクティス:マンスリーサポーター部門>

タイトル:オリィの自由研究部(β)
プロジェクトオーナー:吉藤オリィさん
支援者数:560人 ※2020年12月時点

2020年は新型コロナウイルスの影響で、もともと社会的に弱い立場に置かれている人々は窮地に追い込まれ、自粛要請による雇用の課題や生活困窮者の増加など、社会の課題がより深刻化した1年であったという。

適切な公的支援を求める声も多く、公助が重要視されるなかクラウドファンディングという共助の仕組みに出来ることはなにか、同社はプラットフォームとして悩むこともあったとのことだ。

一方、報道や教育、法律・法制度のあり方を問うプロジェクトには多くの支援者が集まり、抱いた違和感に対して、声を上げ社会参加をする方法は選挙以外にもいくらでもあることを伝えられた実感もあるとしている。

GoodMorningは、これからも大きな変化を迎える中で生まれた新しい課題や長年の社会のひずみに対して声を上げる人を支え、クラウドファンディングを通じ、社会課題や課題に取り組む思いを広く社会に届け、あたらしい社会参加の方法をサポートしていくとのことだ。