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Visionalグループのビズリーチが運営する、即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」は、「レジュメ検索トレンドランキング2020」を発表した。
ビズリーチは、企業の採用担当者やヘッドハンターが会員のレジュメ(職務経歴書)の情報を検索し、直接スカウトのメッセージを送信できるサービス。
企業の採用担当者やヘッドハンターが、どのようなキーワードで会員のレジュメを検索しているかを調べることで、積極的に採用している人材やポジションの特徴・傾向がわかる。
今回ビズリーチは、2020年に企業の採用担当者とヘッドハンターがレジュメを検索する際に使用したキーワードのうち、前年と比較して検索数が上昇したキーワードを算出し、「レジュメ検索トレンドランキング2020」として発表したという。
2020年は「DX」「SaaS」など、デジタル関連のキーワードが急上昇
2020年は、新型コロナウイルス感染症の拡大を機にさまざまな業界でデジタルトランスフォーメーション(DX)が急速に進んだことから、DX関連のキーワードによる検索数が上昇した。
企業では、これまで当たり前であった通勤や対面での営業活動が困難になり、テレワークやオンライン商談など新たな働き方にシフトする必要があった。
そのため、DXを推進できる人材の採用が急務となったことがうかがえる。
「DX」というキーワードの検索数は昨年の27.3倍となり、また上位には「SaaS」「クラウド」などのキーワードもランクイン。
さらに、ビズリーチにおける今年7月から9月のDX関連求人が昨年同期比1.5倍に増加していることからも、「コロナ禍」の影響下で採用活動を見直した企業も多いなか、デジタル人材の採用活動は活況であったことがわかるという。
キーワードから読みとれる傾向
DX推進人材は、エンジニアだけではない
「2020年 キーワード」4位の「DX」と一緒に検索されるキーワードを分析したところ、「データ解析」や「BI(ビジネスインテリジェンス)」「アナリティクス」などの技術系の分野に限らず、「IT戦略」「業務改革」「MA(マーケティングオートメーション)」などがランクインする結果に。
多くの企業が、エンジニアだけではなく、DXを推進できるビジネス領域の即戦力人材を必要としていることがうかがえるとしている。
求められるスキルが変化する職種「営業」「エンジニア」
「2020年 キーワード」1位の「SaaS(Software as a Service)」と一緒に検索されるキーワードを分析したところ、「インサイドセールス」や「CS(カスタマーサクセス)」といったキーワードがランクイン。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴い、顧客を訪問せずに、電話やWeb会議システムを使って営業活動を行うインサイドセールスを取り入れる企業が増えている。
また、サブスクリプション型のビジネスにおいては、個別顧客への働きかけを能動的に行うCSの重要性が高まっている。
そのため、SaaS企業に導入されていることが多いインサイドセールスやCSの経験者の検索数が増えていることが伺えるという。
また、営業という職種のなかでも求められるスキルが変化していることもわかる。
さらに、ITインフラをクラウド化する企業が増えているなかで、ITエンジニアに求められる技術も変化しているという。
「2020年 キーワード」2位の「クラウド」と一緒に検索されるキーワードには、「Azure(Microsoft Azure)」「GCP(Google Cloud Platform)」「AWS(Amazon Web Services)」といった米巨大IT企業のクラウド製品名が並んでいることから、こうしたプラットフォームを活用し、ソフトウエアを開発・運用するスキルを持つ人材が求められていることがうかがえるとのことだ。
リモートワークの浸透で、「休職者」に注目
「2020年 キーワード」16位には、意外にも「休職」というキーワードがランクインしました。「休職」と一緒に検索されるキーワードを分析したところ、「事務」「秘書」「編集」などがランクイン。
リモートワークが浸透したことで、企業のバックオフィス業務をオンライン化する動きが出ている。
そのようななか、遠隔で業務に対応できる即戦力人材にアプローチするため、ライフイベントなどを理由に休職している人材が検索されていることが予想されるという。