蔦屋書店とその子会社である蔦屋投資(上海)有限公司は、上海万屋文化传播有限公司とフランチャイズ契約を結び、中国2号店/上海初の「蔦屋書店」として「上海上生新所 蔦屋書店」を、12月24日にオープンしたことを発表した。

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中国出店2号店となる「上海上生新所 蔦屋書店」をオープンしたのは、発展著しい上海において約100年の歴史をもつ上生新所(英名「Columbia Circle」(コロンビアサークル))。

その敷地内において、当時駐在米国人の社交場として使われていた洋館「Columbia Country Club」(コロンビアカントリークラブ)を当時の内装を残しながら改装し、蔦屋書店として開業したという。

1924年エリオットハザードによって設計されたこの建物は上海市の優秀歴史建築にも選ばれているとのことだ。

当時のまま残る建物の中で次の100年の基礎を作ることをめざし、クラシックとモダン、時間と空間の融合を体験できるような空間設計に加え、感性を育む「美育」をコンセプトとして上海でもっとも感性が育まれる場所を目指すという。

「上海上生新所 蔦屋書店」の特徴は以下のとおり。

1)クラシックとモダン、時間と空間の融合

1階は「知性を身に付ける」をテーマとした売場だが、当時のままのこる暖炉と柱を見せるように、その歴史と寄り添い調和する空間を展開している。

また、2階はその対比として、「美意識を磨く」ためのコンテンポラリーな空間を展開。

心地よい緑あふれる自然環境の中にある1階のテラスはカフェ席として、広場を眺めながら過ごせる2階のテラスではバーラウンジとして利用できるという。

2)アートを中心に 感性を育む「美育」体験

「上海上生新所 蔦屋書店」ではその建築だけではなく、空間・風景・人・機能すべての良さが重なり合う地点に生まれる「居心地」を追求。

その居心地の良い空間の中で上海の知的欲求の高いお客様に向けた書籍や雑貨を揃え、「欲しくなるライフスタイル」を提案するという。

アートに関する東西南北の書籍をあつめたアートストリートや、その本自体がアートであるBIG BOOK、新しいアートとの出会いを演出するギャラリースペース、アートといっても過言ではない職人手作りの工芸作品などを通して様々な上海において感性を育んでいく「美育」の体験拠点としてここでしか体験できない価値を常に提供し続けていくという。

オープンを記念し、イベントスペースでは名和晃平氏による彫刻シリーズ「Particle」を、作品集・METAMORPHOSIS に収録されたビジュアルイメージとともに紹介する。

3)ここでしか購入できない限定商品の品揃え

日本で一番古い歴史をもつ、手作り茶筒の老舗である「開化堂」や日本の伝統である着物の価値に再注目し、日本人の手による手作りで「Tomorrow Fabric」など日本の伝統工芸品を中心に、「蔦屋書店」でしか購入できない限定商品を取り揃えている。

また、今回が中国初進出となるイラストレーター、アーティストの長場雄氏のアパレルやグッズを展開致。

今回は特別にオープンを記念して、長場氏が上海をイメージして書き下ろした2種類のイラストがプリントされたトートバックを上海上生新所 蔦屋書店限定にて販売するという。

4)リアルでしか体験できないイベントを開催
アーティストや作家、編集者のトークショーや握手会、絵本の読み聞かせや体験型ワークショップなど、リアル店舗だからこそ楽しめるイベントを開催予定。

蔦屋書店は今後も、日本および中国の人々の創造性を刺激し、新たな読書スタイルや心躍る体験を提供することで、多くの方に愛される特別な場となることを目指していくとのことだ。