パーソルキャリアは、ソフトバンクやトヨタ自動車などの共同出資会社であるMONET Technologiesの協力の下、個人がハイヤーで通勤しながらさまざまな企業とオンライン面談をし、キャリアの可能性を拡げる“HR×MaaS”実証プロジェクト「Showfar(ショーファー)」を、2020年12月22日から2021年春ごろまで実施すると発表した。

これに伴い、実証プロジェクトへの参加者を、2021年2月末ごろまで募集するという。

なお、このプロジェクトは、ドライバーが不要になることで、車内に完全なパーソナル空間を創出することが可能になる自動運転時代を見据えて実施するものだという。

「Showfar」は、通勤時間を活用してさまざまな企業と気軽にオンライン面談をできる場を提供することで、個人のキャリアの可能性を拡げることを目的としたプロジェクト。

今後のキャリアについて悩みを抱えながらも、ゆっくりと考えたり、情報収集をしたりする時間がないという人に参加してもらい、参加者がキャリアの可能性を拡げることができるかを検証する。

なお、実証プロジェクトでは、参加者の費用負担はないとのことだ。

同プロジェクトの特徴は以下のとおり。

1.毎週1回ハイヤーで通勤できる
週1回、自宅から勤務先までドライバーが運転するハイヤーで通勤できる。新型コロナウイルス感染症の影響下において、混雑した電車で通勤するストレスや不安を払拭し、ゆったりとしたシートで、リラックスしながら通勤できる環境を提供する。
 

2.通勤中にキャリアの棚卸しができる
ハイヤーでの初回の通勤時に、車内に設置したビデオ通話が可能な端末を使用して、遠隔地にいるパーソルキャリアの担当者がこれまでのキャリアについてヒアリングし、履歴書や職務経歴書の作成を代行。

また仕事に対する考え方や価値観などについてもインタビューを行い、その内容を「Showfar」の実証プロジェクトに参画する企業に提供する。
 

3.周囲を気にせずに企業とオンライン面談ができる
参加者に興味を持った企業と、通勤中にハイヤーの中でオンライン面談ができる。プライベートな空間で周囲の声や視線を気にすることなく、企業の担当者と話をして、キャリアの可能性を客観的に把握することができるという。

「Showfar」では、定期的に一定時間がかかる通勤に着目。

NHK放送文化研究所が2017年に公開した「国民生活時間調査」によると、東京圏における1日の1人当たりの平均通勤時間は1時間45分で、仮に40年就労した場合、生涯で約1.9年(約1万6,800時間)を通勤に費やすことになるという。

そこでパーソルキャリアは、通勤中に企業と気軽に面談する機会を提供することで、個人のキャリアの可能性を拡げることを目指すとのことだ。