花王・ライオン、 スマート物流への取り組みを開始 トラック輸送の生産性向上とCO2排出の削減へ

花王とライオンは、内閣府が新たな物流基盤の構築に向けて推進している、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の「スマート物流サービス」に参加し、サプライチェーン全体の最適化をめざして両社拠点間の往復輸送を開始したと発表した。

この取り組みでは、研究代表機関である公益財団法人流通経済研究所が、取り組みに参加した、両社を含む日用消費財メーカーの提供する物流拠点間の輸送実績データに基づいて、各社の片道輸送を組み合わせた往復輸送への可能性を提案。

その報告を受け、花王とライオンは、花王の川崎工場(神奈川県)から坂出ロジスティクスセンター(香川県)間の輸送と、ライオンのライオンケミカル坂出工場(香川県)から加須(埼玉県)・柏(千葉県)・相模原(神奈川県)にある各流通センターへの輸送を結合して往復輸送とし、トラック輸送の生産性向上とCO2排出の削減をめざすとのことだ。

両社は、物量や積載量、輸送ルート・頻度等を検討し、運送事業者との情報共有・調整、輸送テストを実施して、10月27日から定期輸送を開始。

この取り組みにより、従来の輸送方法と比較してトラックの空車走行距離を短縮し、両社合計でCO2排出量の45%、輸送費用の23%削減を見込むという。

なお、花王とライオンは、プラスチック包装容器資源循環型社会の実現に向けて、フィルム容器のリサイクルにも協働して取り組んでいる。

今後も両社は、地球環境問題の解決をめざして、製品のライフサイクル全体を通じた環境負荷の低減にともに積極的に取り組んでいくとしている。

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