大日本印刷(以下、DNP)は、クレジットカード等の決済に対応したクラウドサービス「DNPマルチペイメントサービス」と、セイコーソリューションズが運用する「Linkto(リンクト)モバイルオーダー」を連動させ、2021年1月に新たなモバイルオーダーサービスを開始すると発表した。

注文と決済を事前に行うことで、スムーズなテイクアウトやフードコートでの商品提供を実現し、店頭等での接触を極力控えて、感染症のリスクの低減などにつなげることができるという。

両システムの連動イメージ

新型コロナウイルスの感染防止を契機に、新しい生活様式であるニューノーマルの構築が加速するなか、生活者が自分の情報端末から事前に商品を注文し、店舗でスムーズに商品を受け取ることができるモバイルオーダーサービスの需要が高まっている。

セイコーソリューションズの「Linktoモバイルオーダー」は、生活者が商品をWebサイトで注文して店舗で受け取る「BOPIS(Buy Online Pickup In Store)方式」サービスで、2017年の開始以来、テイクアウトに対応する飲食業界やフードコードを運営する商業施設で数多くの導入実績がある。

リアルな飲食店や商業施設だけでなく、流通・小売やテーマパーク、イベントスペースやスタジアム等にも最適なサービスだという。

一方、「DNPマルチペイメントサービス」は、国際ブランドのクレジットやプリペイド、デビットなどの多様な決済手段を安全に運用でき、導入企業は契約先の決済会社と個別のシステム接続等の手間なくサービスを開始することができる決済サービスとなっている。

今回、DNPマルチペイメントサービスとLinktoモバイルオーダーの連動によって、事前決済時の国際ブランド対応のクレジット・プリペイド・デビット決済利用を可能とし、生活者の利便性を向上させるという。

導入店舗は、生活者と店員双方の感染リスクを低減することが可能とのことだ。

注文情報の連携の流れ

同サービスの特徴は以下のとおり。

・DNPが運用する高度な情報セキュリティ基盤を活用し、店舗以外の場所での事前注文から決済までの一連のサービスを安全にワンストップで実現し、店舗と生活者に大きな利便性を提供する。

・Webブラウザで利用可能なサービスで、専用アプリ等のダウンロードが不要のため、生活者は手軽に事前注文から決済をすることが可能。

オプションとして、プリンターやタブレット端末等の周辺機器の提供、各種プロモーション支援、BPO(Business Process Outsourcing)などの業務支援サービスを提供し、より店舗の実情にそった形でサービス運営をサポートする。

DNPは、チェーン店をはじめとする飲食業界のほか、流通・小売業界やテーマパーク、イベントスペース、スタジアム等の幅広い業種・業態の事業者向けに同サービスを展開し、2024年度までに35億円の売上を目指すとのことだ。