スターバックス コーヒー ジャパンは、多くの人が快適で暮らしやすいユニヴァーサルデザイン社会の実現に取り組む団体・個人を表彰する「IAUD国際デザイン賞」(主催:一般財団法人 国際ユニヴァーサルデザイン協議会)において、銀賞を受賞したことを発表した。
今回の受賞は、手話をはじめとした多様なコミュニケーションが体験でき、誰もがありのままの自分で居られる場所として、同社が2020年6月にオープンした、聴者と聴覚に障がいのあるパートナー(従業員)が共に働くサイニングストアの取り組みが評価されたものであるという。
同賞審査員からは、「インクルーシブでインスピレーションを与えてくれる試み」であり、「聴覚障害者への温かい配慮を示す主要なコーヒーチェーンの歓迎すべき動き」であると評価されたとのことだ。
受賞した、「スターバックス コーヒー nonowa国立店」は、2020年6月27日、東京都国立市に聴者と聴覚に障がいのあるパートナーが共に運営する日本初のサイニングストアとして、オープン。
多様な人々が自分らしく過ごし、活躍できる居場所の実現を目指した、スターバックスのダイバーシティ&インクルージョンを象徴する店舗の一つであるという。
ありのままの自分で居られる場所であり、障がいの有無を超えたつながりやスターバックス体験の生まれる場所として、多くの利用客やパートナーに愛される店舗になっているとしている。
nonowa国立店では手話だけでなく、複数の方法で注文が可能。
指差しでドリンクのサイズから詳細なカスタマイズまでスムーズに注文できるメニューシートや、タブレットに向かって話すと文字で表示され、パートナーへと伝わる音声入力システム、ペーパーレスの電子式筆談具などのコミュニケーションツールを用意。
指差しメニューは、作成にあたり、聴覚に障がいのあるパートナーへヒアリングを実施し、店舗での検証を重ねて完成。現在では全国の店舗へ導入を完了しており、「カスタマイズが注文しやすい」と、障がいの有無に関係なく、様々なシーンで利用されているとのことだ。
商品の受け取り場所にはデジタルサイネージを設置。商品提供時は手話での案内と共に、来店客のレシートに印字された番号をデジタルサイネージに表示し、順番に案内する。
また、nonowa国立店ではスターバックス独自でシステムを開発したデジタルウォッチを導入している。
遠くにいるパートナーへ、オペレーションサポートを依頼するときの呼び出しや、業務で使用するタイマー機能など、タブレット操作で簡単に設定可能。聴覚に障がいがあっても働きやすい環境が整備されているとのことだ。
現在、スターバックスでは、370名を超えるチャレンジパートナー(障がいのあるパートナー)が全国各地の店舗で活躍しているという。
スターバックス コーヒー nonowa国立店での勤務を通じ、さらに自信をつけ多様性を体感したパートナーの知見や経験を全国の店舗へ波及させていくとしている。
また、スターバックスはこれからも、ダイバーシティ&インクルージョンのテーマ「NO FILTER」を掲げ、多様化するパートナーの一人ひとりが、スターバックスを自分の居場所と感じられ、能力を最大限発揮できる職場環境づくりに努め、誰もが持続的に活躍できる社会を実現するための挑戦を続けていくとのことだ。