OKIグループの特例子会社であるOKIワークウェル(以下、OWW)は、12月1日から12月4日の4日間、山形県立ゆきわり養護学校において、高等部3年生1名を対象に「テレワーク」を体験する遠隔職場実習を実施した。
対象の生徒は移動に制限があり、コロナ禍もあって実習を受け入れてくれるバリアフリーの企業が近隣にないことから、特別支援学校での遠隔職場実習において豊富な実績をもつOWWが、医療ソーシャルワーカーと学校からの要望を受けて実施したもの。
生徒は、自宅からネットワーク経由で講師のOWW社員とコミュニケーションをとり、テレワークで働く体験をしたという。
OWWは、国連が定めたSDGsの目標4「質の高い教育をみんなに」の実現に向け、2004年から継続的に全国各地の特別支援学校(肢体不自由)に遠隔職場実習の場を提供しており、これまで200名以上に、OWWが実際に在宅雇用で活用しているバーチャルオフィスシステムを用いた実習を行ってきた。
コロナ禍にあっても学校や病院、自宅にいながら受講することが可能なため、今年度も多くの学校から実施の要望を受けている。
実習の講師を務めたのは、自身も重度障害があり、通勤が困難で在宅勤務をしているOWW社員。
自らの体験・経験を活かし、在宅勤務をする上で最も重要なコミュニケーションの取り方や、ビジネス文書作成などのITスキルについて、北海道の自宅からネットワーク経由で、実習を交えながら指導したとのことだ。
遠隔職場実習を体験した生徒からは「実習では、やりとりの大切さを学び、そこから信頼が生まれるということも実感することができたという。
仕事をすることは責任を感じますが、こうした信頼の中で仕事をすることは、充実感を得ることができるのだということがわかりました。」との感想があったとのことだ。
OWWでは、全国21都道府県に56名の通勤困難な重度障害者が在宅勤務している。
障害者の在宅雇用の経験を学校教育に活かす取り組みとして、このほかに特別支援学校(肢体不自由)の児童生徒・保護者を対象とした出前授業も実施しているとのことだ。
今後も、子どもたちの勤労観・職業観を育成するキャリア教育への支援活動を続けていくとしている。