丸紅、フードテック・スタートアップ「DAIZ」に1億円出資 米国植物肉市場へ進出

丸紅は、発芽大豆を使用した植物肉原料「ミラクルミート」の開発・生産を行うフードテック・スタートアップDAIZ社と、12月7日に出資契約を締結し、米国の植物肉市場進出に向けたマーケティングを共同で行うことにつき合意したと発表した。

今回の契約に伴い、丸紅は、DAIZ社に対し1億円の出資を行い、「ミラクルミート」の国内販路拡大、原料の安定調達、更には米国市場への進出を目指すという。

植物肉を中心とした植物由来食品は、環境に優しい新たなタンパク源として、世界の市場規模は2020年の約5,000億円から、2030年には2.5兆円を超えると推定されている。

特に、米国では、食糧・環境問題に関心の高いミレニアル世代やジェネレーションZ世代を中心として、植物肉市場が急速に広がっているが、さらなる市場拡大には「美味しさ」や「サステナビリティ」を追求していくことが重要と考えられている。

丸紅は、このような地球環境に配慮した商品ニーズに対応すべく、長年の穀物トレードや北米事業で築いた原料の調達ネットワークを活用した新規事業開発を検討する中、技術力を持つDAIZ社との協業に至ったという。

DAIZ社は、発芽の特許技術と独自の製法工程を掛け合わせることで、肉に近い味と食感の再現、大豆特有の異風味の低減を実現した「美味しい」「サステナブルな」大豆由来の植物肉原料「ミラクルミート」の開発に成功。

「ミラクルミート」の特徴は以下のとおり。

・発芽の特許技術「落合式ハイプレッシャー法」は、酸素、二酸化炭素、温度、水分をコントロールすることで大豆が持つ「植物としての発芽能力」を引き出し、旨味(アミノ酸)や食物繊維等の栄養価を増大する。
・発芽大豆をエクストルージョン(押し出し成形)することにより、牛肉、豚肉、鶏肉に近い弾力、食感を再現。
・さらに高オレイン酸大豆を原料とすることにより、大豆特有の異風味を低減することが可能。
・大豆そのものを使用しているため、加工工程が少なく、また異風味が少ない分、消臭のための余分な加工助剤や添加物を省くことができ、環境負荷を低減する。

丸紅は、DAIZ社の保有する革新的な技術にグローバルな原料調達・マーケティング機能を掛け合わせ、サステナブルで美味しい機能性植物肉を世界に提供する。

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