LINEヘルスケア、オンライン診療サービス「LINEドクター」を首都圏の一部医療機関で先行提供開始

LINEと、エムスリーの共同出資により設立した合弁会社であるLINEヘルスケアは、医療機関の検索・予約から実際の診察・決済まで、すべてLINE上で完結できるオンライン診療サービス「LINEドクター」を、首都圏の一部医療機関で先行提供を開始したことを、発表した。

LINEヘルスケアは、「LINE」の国内月間利用者数8,600万人のユーザーベースと、「m3.com」における日本の臨床医の約9割にあたる29万人以上の医師会員、日本の薬剤師の半数超にあたる19万人以上の薬剤師の会員基盤に加え、日本最大級の医療総合メディア「QLife」や医師相談サービス「AskDoctors」などの一般生活者向けソリューションを展開するエムスリーグループの医療分野における知見やノウハウを活かし、医療事業を展開する会社として2019年1月に設立された。

2019年12月よりLINEで直接医師に相談できる「健康相談サービス」の提供を開始、病院に行く前の不安や自宅でのセルフケアなどについて多くの相談が寄せられ、相談リクエスト数は累計で30万件を突破している。

今回、新たにLINEビデオ通話を利用して医師の診察を受ける事ができるオンライン診療サービス「LINEドクター」を、首都圏にある一部の医療機関に先行提供を開始したという。

LINEドクターは、新たなアプリをダウンロードする必要もなく、医療機関の検索・予約から、診察、そして決済まで、LINEアプリ上でシームレスに行うことができる。

同サービスは、利用するためにLINEヘルスケアへ利用対価を支払うことなく、利用が可能。利用できる医療機関については、サービスページ内に記載があるとのことだ。

まずは、首都圏の一部医療機関で先行提供を開始し、実際に利用したユーザーや医療機関双方の意見をもとにサービスを改善し、コロナ禍で需要の高まるオンライン診療をより多くの人が利用できるようにするとしている。

オンライン診療は、通院の負担なく隙間時間で自宅から自身や家族の診療を受けることができるため、仕事や家族の用事などで忙しい人でも、医療とつながりやすくなることで、早期の治療や継続した治療が可能となるという。

昨今、新型コロナウイルスが再び感染拡大している状況下においても、院内感染や外出による感染等のリスクを極力減らし、医師の診察を受けることができる。

一方で、オンライン診療が浸透するにあたり、医療機関側の導入ハードルも課題となっているという。

LINEドクターは、医療機関に対してもオンライン診療の導入負荷を減らすことを目的として、医療機関の予約機能、LINEビデオ通話機能、決済機能が搭載されている「Basic Plan」を初期費用・月額費用無償で提供するとのことだ。

なお、同サービスを利用する医療機関で、オンライン診療を導入していることを多くの人に周知し、実際に利用する際に医療機関とユーザーが、よりスムーズにコミュニケーションできることを目的として、「LINEドクター」を利用する医療機関へスターターキットを用意。

これは、LINEドクターの導入を示すポスターやPOP、ステッカー、具体的な利用方法を理解するための利用ガイド、予約可能なQRコードが記載されているクリニックカード等を提供予定としている。

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