大日本印刷、タッチレスAR透明浮遊ディスプレイを提供開始　手をかざすだけで操作可能に

大日本印刷は、かざした手の動きをモーションセンサーで認識し、手を触れることなくカーソルを操作でき、液晶調光フィルムを透明スクリーンに貼りあわせたタッチレスディスプレイを提供開始すると発表した。

液晶調光フィルムのオン・オフを瞬時に切り替えることにより、シーンに応じて通常の映像表示から、空中に鮮やかな映像が浮かび上がるようなAR効果までを、一つのディスプレイ上で演出、タッチレス操作することを可能にするという。

装置に搭載されたモーションセンサーによって、人が近づいたことを検知して、「透明スクリーン」と一体化されている「液晶調光フィルム」を遮光の状態にすることによって、「透明スクリーン」に表示されている映像を、よりクリアな映像に演出することが可能になる。

また、手のひらを近づけることで、センサーが感知してカーソルが現れる。カーソルに触れることなく操作して人差し指を曲げる動作により、画面のボタンをカーソルがクリックして決定することができるという。

新型コロナウイルスの感染拡大を契機に、安全衛生や感染症予防に対する人々の意識が高まっており、抗菌・抗ウイルスの機能を持つ製品の開発や、「タッチレス」（非接触）で操作できる製品に対するニーズが高まっている。

また、近年では現実世界の情報に別で作り上げられた情報を加えることにより、人々の行動をサポートするAR技術に対する注目も集まっているという。

これに対して同社は、人の動きを感知する「モーションセンサー」とクリアな映像を演出する液晶調光フィルム、またAR効果を演出する透明スクリーンを組み合わせることにより、拡張現実された空間をタッチレスで操作することが可能なディスプレイシステムを提供するとのことだ。

今後同社は、各種自動販売機や券売機、ホテルや企業の受付など、さまざまな場面での活用を想定して、タッチレス操作が可能で、感染症対策としても期待できるタッチレスディスプレイに向けて、液晶調光フィルムや透明スクリーンをはじめとする製品をさらに開発し、提供していくとしている。