富士通、新型コロナ感染症の感染防止対策をしたATMの実証実験を開始 広島銀行・長野県信用組合と共同

富士通 Fujitsu

富士通と、富士通フロンテックは、このほど、ATMにおける新型コロナウイルス感染症の感染防止対策として、ATMの非接触操作が可能なフレームを搭載する技術および空中に映像を表示し操作可能な空中ディスプレイを活用したATMを開発したと発表した。

両社は、2020年12月15日より、広島銀行、長野県信用組合の各々と共同で、非接触操作が可能なフレームを搭載したATMの実証実験を行うという。

また、空中ディスプレイを活用したATMについても、広島銀行と共同で、2021年5月より実証実験を開始するとのことだ。

実証実験では、富士通製ATM「FACT-V X200」にそれぞれの技術を搭載し、ニューノーマル時代に顧客が安心して利用できるATMとしての有効性を検証。概要は以下。

非接触操作が可能なフレームを搭載したATMの実証実験

実施開始日:2020年12月15日

実施場所:
広島銀行 八丁堀支店
長野県信用組合 本店営業部

非接触操作が可能なフレームを搭載したATMの特長は以下。

既存ATMのタッチパネル部に赤外線センサーを搭載したフレームを取り付け、そのフレームとATM本体をUSB接続することで、利用者はパネルに触れることなく、ATMのタッチパネルから指を数センチ離した位置で操作できる。

フレームには、上下2段階に指を検知するセンサーがついており、第一検知ラインに加えて、第二検知ラインでも指の動きを検知できるため、操作時にフレームから大きく手を上部へ離す動作が不要で、自然な操作感を実現しているとのことだ。

既存のATMのタッチパネルも有効にできるため、操作に不慣れな人は、従来同様にタッチパネルに触れて操作可能としている。

空中ディスプレイを活用したATMの実証実験

実施開始時期:2021年5月(予定)
実施場所:広島銀行 本店営業部

空中ディスプレイを活用したATMの特長は以下。

特殊構造のプレートを使いプレート上の空間にATM画面を結像し、あたかも空中にATM画面が浮かんでいるように投影。投影画面は空間検知センサーと連動しており、利用者は空中に浮かんでいるATM画面に疑似的に触れることにより非接触でATMを操作できるとのことだ。

さらに空中に浮かんでいるATM画面は、正面の一定の位置からしか見えないため、左右からの操作画面の覗き込みや操作位置の特定を防ぎ、セキュリティ向上にも寄与。

富士通グループは、今後も新型コロナウイルス感染症への対応をはじめとする社会課題解決にいち早く取り組んでいくとしている。

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