アストラゼネカは、日本における1億2千万回分の新型コロナウイルスワクチンAZD1222の供給について、日本政府と最終合意書を12月10日に締結したことを発表した。

現在、AZD1222は日本でも臨床試験を実施しており、日本においては国内の臨床試験の結果も合わせてアストラゼネカが承認申請を行う。

AZD1222は、オックスフォード大学とそのスピンアウト企業Vaccitechによって共同で発明された。

このワクチンは、複製できないように処理をした弱毒化されたチンパンジー由来の風邪のアデノウイルスに、SARS-CoV-2ウイルススパイクタンパク質の遺伝物質を含んだもの。

ワクチン接種後、表面スパイクタンパク質が産生され、免疫系を刺激して、後で体が感染した場合にSARS-CoV-2ウイルスを攻撃するとのことだ。

規制当局の審査により承認が得られた際に可能な限り早く接種が開始できるよう、アストラゼネカは生産能力の増強に全力で取り組んでいるという。

アストラゼネカは日本におけるワクチン供給について、AZD1222のグローバルサプライネットワークを活用してワクチンの調達を行う一方、日本におけるパートナー各社と国内における製造体制を確立していくとしている。

アストラゼネカは日本を含む世界各国で深刻なパンデミックから人々を守るべく、引き続き関係各所と協力しながらワクチンの開発と供給体制の構築に尽力していく方針を示している。