クボタは、AIやドローンによる果樹の健康診断サービスを手掛けるイスラエルのスタートアップ企業「SeeTree Systems Ltd.」(以下、 SeeTree)に出資したと発表した。

シトラス農園を空撮するドローン

SeeTreeは、ドローンや地上で撮影した画像から果樹一本一本の健康状態を診断、管理するサービスを大規模農場向けに提供している。

ドローンによる空撮画像の分析サービスを提供する企業は他にもあるが、優れたAIのアルゴリズムで果樹一本ごとのデータを収集し、健康状態を診断、詳細な時系列データとして蓄積する技術はSeeTree独自のものとなる。

さらに、データと自社内の農業専門家による診断を組み合わせて、果樹の植え替えタイミングや農薬散布量などを顧客にアドバイスすることで、果実の品質や収量の向上に大きく貢献しているとのことだ。

クボタは、社外パートナーとの連携によるオープンイノベーションの推進部門として昨年6月に「イノベーションセンター」を立ち上げた。

各地域のニーズにきめ細かく対応するため、現在は日本とオランダの2か所に設置されている。

イノベーションセンターはスタートアップ企業への出資などを通じ、先進のアグリテックやビジネスモデルへの知見を深め、農業分野でのソリューション事業の開発を加速させている。

特に果樹や野菜の栽培は、穀物栽培などに比べて機械化が進展しておらず、今後の成長を期待している分野となる。