デルタ航空では、ワクチンを安全に迅速に輸送するために、既存の医薬品輸送のプロセスを強化したことを発表した。
同社は米国内のハブであるアトランタ、デトロイト、ロサンゼルス、ニューヨーク-JFK、シアトルにある大規模な貨物用倉庫や冷蔵施設と、医薬品空港として認証を受けた世界49の空港ネットワークにより、世界中でワクチンの輸送をサポートする体制を整えている。
米国内における迅速な輸送能力に加え、エールフランス-KLMマルティネア・カーゴおよびヴァージン・アトランティック・カーゴとの連携により、世界規模で広範かつ迅速な輸送機能を有している。
また今年、新型コロナウイルスの試験ワクチンの輸送に成功した実績もあるという。
今回同社は以下の機能を追加したという。
- 最高レベルのアクセスと最優先の積荷。
- 24時間365日の集中監視と報告機能を備えたワクチン・コントロール・タワー(管理室)の設置。
- 既存の路線内外での運航に対応するためのオプションとして医薬品専用チャーター便の準備。
デルタ航空はワクチンの輸送において豊富な経験を有しており、米国の旅客航空会社として初めて、国際航空運送協会(IATA)によるCenter of Excellence for Independent Validators (CEIV) 医薬品輸送認証を本社とアトランタの貨物用倉庫で取得。
デルタ航空ではすでに4種類の医薬品輸送のオプションを提供しており、輸送の全行程でワクチンの温度要件を満たしているという。
デルタ・カーゴ副社長のロブ・ウォルポール(Rob Walpole)は、以下のようにコメントしている。
「ワクチンを効率的かつ迅速に輸送することは、ウイルスの感染拡大を牽制するうえで最も重要な要素のひとつです。
そのため当社は、数か月前からワクチン・タスクフォースを立ち上げ、ニーズを把握し、医療や製薬の専門家と協力し、業界をサポートするのに充分な規模のソリューションを構築してきました。
夏から秋にかけて試験ワクチンの出荷に成功しており、ワクチンが認可された際には広く流通させることができると確信しています。」