Facebook Japanは、Facebook社がグローバルで展開しているデジタルリテラシー教育プログラム「みんなのデジタル教室」を日本でも提供を開始したと発表した。

これに先立ち、自由ヶ丘学園高等学校で特別授業を実施した他、今後学校での出張授業の実施に加え、人気クリエイター「のえのん」とコラボしたInstagramで授業のエッセンスを楽しく学べるコンテンツを展開。

みんなのデジタル教室では、アジア太平洋地域の専門家との協働のもと、利用者がデジタル世界で求められるスキルを身に着け、責任あるデジタル市民によるグローバルコミュニティを構築するための各種リソースを提供しており、2020年内にアジア太平洋地域8か国で、200万人が受講する予定であるとのことだ。

日本での提供開始にあたり、Facebook Japanは、日本の教育現場のニーズに合った授業を実施するため、企業と連携した授業づくりを専門とする「NPO法人企業教育研究会」をパートナー団体として迎え、コンテンツを共同制作。

日本の学生が、より身近に感じ、楽しく学ぶために、今年3月にUUUMと発足した若年層の利用者と一緒に安心・安全なInstagramの使い方について考えるプロジェクト「#インスタANZENカイギ」の参加クリエイターもコンテンツ制作に協力している。

今後、学校に訪問し生徒に向けて授業を行う出張授業と、昨今の新型コロナウイルス感染症の影響から拡大するオンライン授業にも対応し、学校や生徒のニーズに合わせてプログラムを提供。

また、「みんなのデジタル教室」特設ウェブサイトで、デジタルリテラシーに関する各種リソースも公開するとしている。

これに先立ち、12月3日に自由ヶ丘学園高等学校の1年生18名を対象にした先行特別授業を実施。同授業では、”デジタル・アイデンティティを考える”をテーマとしてSNSと上手に付き合うためセキュリティやプライバシーの理解を目的に、ワーク形成の授業を実施。

授業後に行ったアンケートでは、9割を超える生徒が授業を受けてインターネットやアプリ、SNSへの関心が高まったと答えたとのことだ。

また、みんなのデジタル教室では、教育現場への提供のみならず、誰でも気軽に授業のエッセンスを体験・学習することができるコンテンツ「タグでたどる物語」を展開。同コンテンツは、『#インスタANZENカイギ』にも参加する「のえのん」とコラボして制作。

専用のアカウント(@minnano_digital_kyoshitsu_1)を訪れるだけでInstagram上から誰でも参加でき、プライバシーやセキュリティにまつわる物語を読み進めながらより良いと思う選択肢を選び、最後までクリアすると限定のARカメラエフェクトを使用できる企画となっている。

なお、同取り組みに関して、千葉大学教育学部教授の藤川大祐先生は、以下のようにコメント。

スマートフォンが広く普及し、文字中心のコミュニケーションだけでなく、写真や動画を中心としたコミュニケーションが盛んになり、人々の生活を豊かにしています。他方、SNS等で誹謗中傷や犯罪が問題になることも多く、特に若い世代が安全・安心にインターネットを利用できるよう、デジタル技術を使いこなす能力である「デジタルリテラシー」を育てることが重要です。本教材が、今後のインターネット社会の担い手を育てるために広く活用され、若い世代のデジタルリテラシー向上に寄与することを願っています。

現在、多くの人々がコミュニティや家族、友人とのつながりを保つために、これまで以上にオンラインサービスを利用している。

利用者が安心・安全にプラットフォームを利用することがますます重要になっているとし、Facebook社はこれからも専門家やパートナー団体との協力のもと、機能の開発・提供や啓発活動に注力していくとのことだ。