東京電力ベンチャーズと、SkySpecs,Inc.(以下、SkySpecs社)は、風力発電設備のドローン点検におけるアライアンスを締結したことを発表した。

設備管理用ソフトウェア「Horizon(ホライゾン)」は、この豊富な点検実績に基づく風車ブレード画像を機械学習に利用しており、画像解析では、損傷個所・損傷程度を精確に判定することが可能。

また、点検データ保存、損傷分析、補修作業管理といった点検後の一連業務のプラットフォームとしても活用することができ、経年追跡や風車ブレードごとのデータ比較ができるとのこと。

すでに昨秋、東京電力ベンチャーズとSkySpecs社は、国内風力発電会社の約40基で点検を実施済みで、点検時間は風車ブレード停止から1基あたり約15分、従来の双眼鏡による目視点検の約4分の1に抑えることができたとしている。

現在、日本国内における風力発電基数は約2,500基。

今後国内では、洋上風力を中心に、風力発電の導入が飛躍的に拡大することが期待される。

一方、風車ブレードの運用保守においては、点検時間の短縮のみならず、点検基準の厳格化の動きがあり、作業員の技能に依存した点検精度のバラつき、データ管理の煩雑さなど、多くの課題が浮き彫りになってきたという。

今回のアライアンス締結は、安定的に自律飛行するドローン制御、保守点検の効率化、点検品質の向上、高精度画像解析データの一元管理など、運用保守面の課題解決とともに、国内風力発電市場の活性化を目指すものとしている。

SkySpecs社CEOダニー・エリス氏は、「2050年までには、世界の洋上風力発電容量の6割がアジアに所在すると予測されている。その中でも日本は最大の未開拓地と捉えており、このアライアンス締結は絶好のタイミングだ。東京電力ベンチャーズとのパートナシップに心躍る。末長い関係性を期待している。」とコメントしている。