キヤノンメディカルら、感染症対策医療コンテナCTを製品化 21年1月より販売開始

キヤノンメディカルシステムズ(以下、キヤノンメディカル)とSanseiは、コンテナ医療設備Medical Container – Cube®(MC-Cube)を活用した国内初の感染症対策医療コンテナCTを製品化し、2021年1月より販売開始を予定している。

これまでにキヤノンメディカルとSanseiは、災害用の高度医療機器対策として、CTおよび撮影に必要な周辺機器や発電機を搭載したオールインワンの医療コンテナMC-Cubeを2014年に製品化し、様々な災害現場で実績を積んできた。

コロナ禍におけるCT検査では、感染患者あるいは感染疑い患者との接触を避けるように配慮する必要があり、検査ごとに入念な除菌を行ったり、院外などに別のCT室を設置したりするなど医療機関の負担が増大している。

除菌などの感染症対策を施した部屋を新たに構築することは、さらなる費用や時間的な負担が発生する。

そこで今回、陰圧・陽圧が可能な特殊フィルタで除菌する空調システム、アルコール消毒が可能なガラスウォールシステムなど、検査者の感染リスクを減らすための感染症対策を施した移動可能な医療コンテナCTの製品化を進めたという。

新型コロナ肺炎診断を行う地域連携病院や自治体などへの導入を目指すという。 搭載されるCTは、最新の80列マルチスライスCT Aquilion Lightning /Helios i Editionで、AIを活用した最新の画像再構成技術を搭載しており、低線量で高画質な画像診断を可能とする。

コンテナは、ISO 規格コンテナで陸送、海運など海外にも対応しており、40フィートコンテナ内に検査に必要なCT装置、放射線防護工事を施した検査室、患者の更衣室などがコンパクトに収納されている。

またトレーラーで移動可能なため、国内、海外問わず、どこにでも運搬可能で、院外のスペースに簡単に設置し、すぐに安全な検査環境を整えることができるという。

キヤノンメディカルは、感染症対策コンテナCTを始め、X線診断装置、超音波診断装置、新型コロナウイルス迅速検査装置など、COVID-19診断に必要なトータルなソリューションを提供することで、新型コロナウイルスの感染拡大防止に取り組まれているすべての医療従事者、関係の皆さまを支援していくとのことだ。

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