NTTデータ東北では、要介護認定事務の自治体が抱える課題を解決するため、要介護認定事務におけるAIサービス「Aitice™(アイティス)」(以下、Aitice)の開発および利用受付を開始したと発表した。

利用開始時期は、2021年3月を予定しているとのことだ。

要介護認定者数の増加に伴い、要介護認定事務の自治体職員の負担が大きくなっているという。その中でも、要介護認定調査票の確認作業は特に時間を要しているが、ほとんど効率化できていない分野であるとのことだ。

NTTデータ東北では、要介護認定事務を取り巻く環境変化による自治体職員の業務負担の課題解決に向けて、AIの活用を検討してきた。

要介護認定事務を取り巻く環境変化とAI活用による課題解決

Aiticeとは、要介護認定事務の認定調査票の内容確認を、AIが人に代わり行うサービス。

Aiticeは、認定調査票に記載の調査結果(基本調査)と記述内容(特記事項)に矛盾が生じていないか整合性の確認を実施し、AiticeのAIエンジンは、PhroneCoreを利用。自治体のセキュアな閉域ネットワークであるLGWAN上で利用可能なLGWAN-ASPサービスとしての提供を予定しているとのことだ。

Aiticeの利用イメージ

Aiticeの特徴

Aiticeの特徴

Aitice適用後の要介護認定事務の運用フローは次の通り。

調査内容を目検でチェックしていた従来の事務内容と比較すると、Aiticeの推定結果を確認するだけの作業となるため、業務負担の軽減などの課題解決等に役立つ。

運用フロー例

NTTデータ東北では、同サービスの提供にあたり、2019年12月から郡山市と実証実験を重ねて、Aiticeのサービス化を実現。これら郡山市の実証モデルを全国へ普及、展開を目指し、自治体が抱える要介護認定事務の課題解決に寄与したいと考えているという。

今後、Aiticeは、要介護認定事務の他、文書の整合性確認を行う類似業務へのラインナップ化の検討を進める予定であるとしている。