​順天堂と国際協力機構(JICA)は、2020年11月20日、保健医療分野の連携協定を締結したことを発表した。

今回の協定は、途上国における保健医療分野の支援を強化するため、より包括的な連携を目指すもの。SDGs(持続可能な開発目標)ゴール3に貢献するとしている。

同学とJICAはこれまで、タイにおける高齢化対策や非感染性疾患対策に関するJICA海外協力隊派遣、およびタイ、ボリビアにおける保健セクターの事業で協力してきた。

なかでも、タイでの皮膚・アレルギー学・形成外科学の分野における人材育成は、40年以上に亘るという。

同学およびJICAの支援により、タイ皮膚病学研究所(バンコク)で開始した研修(ディプロマコース)は国際的に認知され、1,000人を超える同研修の卒業生が、タイ国内だけでなく、タイ以外の国でも活躍している。

さらに、今回の連携協定の締結を通じ、ミャンマーにおいて、地球規模課題対応国際科学技術協力(SATREPS)の枠組みを活用し、薬剤耐性菌に関する国際共同研究を推進する予定としている。

また、同学では、医学のほか、看護、放射線、リハビリテーション等の保健医療分野での留学生の受け入れを通じ、長期的な視点に立った途上国の人材育成を強化させていく予定とのことだ。

保健医療分野の国際協力事業が、より長期的かつ戦略的な視野で実施されることが期待されるという。