NOWISTが運営する求人サイト『介護求人セレクト』は、介護求人に関するさまざまな調査結果を紹介している。
今回は2020年11月度の東京都における介護職の給与傾向について調査した結果を発表した。
東京都の介護求人の平均給与額は242,351円
東京都の給与支給額の散布図
東京都の市町村別給与支給額平均
中でも市区町村別の平均月給と賃金の差が最も大きいのは「中央区」で平均月給より19,912円高い 262,263円、次いで「東久留米市(平均月給+262,263円)」「港区(平均月給260,491円)」が続いているという。
東京都は全国の求人数・給与を比較し、東京都は求人数も給与も高い傾向にあるという。
人口が多く介護福祉の現場でまだまで採用が足りていない現状であるとし、そのため、給与を高くし採用に注力しているのかもしれないとのことだ。
年収500万円以上の高収入求人は全体の1%
給与の構成比
東京都の給与データを年収別に分類したところ1割くらいの求人が年収500万円以上で募集。
東京都の施設では「居宅介護支援」「老健」「特養」などの求人が平均して高収入である傾向にあるという。老健、特養では夜勤があるため比較的高い傾向にあり、居宅介護支援施設ではケアマネージャーが就業。
相対的にケアマネージャーの給与が高いため、平均給与が高くなっているとのことだ。
また、高給求人を狙うなら介護福祉士の資格保有者が有利であるとし、介護求人セレクトの年収を資格別にチェックすると、東京都では介護福祉士が一番高い給与で募集されていることがわかったとのことだ。
さらに、掲載している求人を雇用形態別に調査して年収換算に置き換えてみると、派遣が一番給与が高い傾向がわかったという。
正社員・常勤メリットは福利厚生を受けることができること。普段意識することは少ないかもしれないが、厚生年金や健康保険は企業側が半分負担。個人や派遣などでは自分自身で全額負担しないといけないため負担が増えるとしている。
デメリットは多くの企業が、無期雇用を前提とした採用のため働いて合わない職場であった場合、無理して働き続けたり退職までのやりとりが負担になってしまうことであるとしている。
東京都では(有料老人ホーム)の求人数が最多
東京都では有料老人ホームの求人が1,414件と多く、平均給与も34.1万と高くなっているという。有料老人ホームは食事、選択、清掃などの生活支援サービスがついた高齢者施設。
中でも新規オープン予定施設のオープニングスタッフ募集の求人も人気が高く、新規オープンの施設は人間関係を構築しやすく、中途での大量採用を行っていることも多く採用され易いとも言われている。
未経験・無資格でもできる求人は21%
無資格で採用募集をしている東京都の求人は全体の21%となり、全体の傾向として無資格でも経験さえあれば積極的に採用をしている事業所が多いという。
なお、未経験でも慢性的な人手不足により募集求人があるとのことだ。
【調査概要】
介護求人セレクトより
・調査期間:2020年11月20日
・対象:介護求人セレクト上の掲載求人
・有効求人数:58,493件