ヤマトホールディングスとヤマト運輸は、Doddle Parcel Services Ltdの「Click & Collectシステム」を導入し、ヤマト運輸と契約した特定のECサイトで購入したEC商品を、ユーザーの生活導線上の店舗で受け取ることができる新たなサービスを11月24日発送分(11月25日受け取り分)から開始すると発表した。

まず約600店舗から開始し、順次拡大を図っていくとのことだ。

ヤマトHDとDoddle社は、今年3月に利便性が高く、デジタル化された新たな受け取りサービスを提供することで合意し、8月からEC商品の受け取り拠点となる店舗の募集を開始。

その結果、関東を中心に展開する「マルイ」「モディ」や、全国展開するファッション専門店「はるやま」「フォーエル」、中国地方を中心に展開するスーパーマーケット「天満屋ストア」、福岡県を中心に調剤薬局やドラッグストアを展開している「大賀薬局」、その他ホームセンターなど、全国の約600店舗から申し込みがあったとのことだ。

生活導線上にある店舗で受け取れることで、ユーザーの受け取り利便性を拡大するだけでなく、受け取り店舗は新規顧客の集客効果や、クーポン発行による購買促進効果が見込めるとしている。

商品受け取りの流れは以下。

(1)ECサイトで商品を購入した後、ヤマト運輸から届くメールのURLから受け取り店舗を選択
(2)商品が店舗に到着すると、二次元バーコードが添付された納品完了メールが届く(受け取り店舗で利用できる割引クーポンも取得可能)
(3)受け取り店舗にいき、二次元バーコードを提示し商品を受け取る

EC利用者側のメリットとしては、スーパーやドラッグストアなど生活スタイルに合わせた場所で荷物を受け取ることができ、店舗で二次元バーコードを提示するだけで、スムーズに荷物を受け取ることができる。

さらに、受け取り店舗で利用できる割引クーポン等が取得でき、お得に買い物が可能となるとのことだ。

また、受け取り店舗側のメリットとしては、新たなシステム投資の必要がなく、専用端末を置くだけですぐにサービスの導入が可能であることや、ユーザーが提示する二次元バーコードを専用端末で読み取るだけでスムーズに荷物を受け渡せ、受け渡した荷物の個数に応じた手数料収入が入るという。

さらに、自店舗の割引クーポンが発行できるので、荷物を受け取りに来たユーザーのついで買いや、新規顧客の集客効果が期待できるとのことだ。

受け取り店舗(11月18日時点)は、「マルイ」「モディ」など全国約600店舗。

今後も両社で連携し、受け取り店舗の拠点拡大を進めるとともに、物流におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)をさらに加速し、EC事業者、EC利用者、物流事業者、受け取り店舗など、ECに関わる全てのステークホルダーに持続的に価値を提供できるECエコシステムの構築を進めていくとしている。