オトバンクは、同社が運営する日本最大級のオーディオブック配信サービス「audiobook.jp」のユーザーを対象に実施した「オーディオブックの利用傾向」に関する調査結果を発表した。

「コロナ禍でオーディオブックの利用に変化あり」は3割

コロナ禍でオーディオブックの利用に変化があったかという質問に対しては、約3割が「かなりあった」「あった」と回答。そのうちの約7割が「聴く量(時間や作品数)が増えた」と回答した。

聴く量が増えた
「在宅勤務で毎日ウォーキングの時間が増えたので、その間聴いている」
「テレワークで通勤時間がなくなり、自宅で聴く機会が増えた」
「不安を和らげるために、就寝前に聞くことが増えた」

聴く量が減った
「移動中に聴くことが多かったので、自粛中はその機会が減った」

ジャンルが変わった
「以前は時間がある時に好きな本を聞いていたが、今は好みでない本にもチャレンジしたい気持ちになっている」

オーディオブックの利用シーンに関する質問では、これまでの調査と同様に「移動中」(85%)の利用が最多に。

ほか、個別のコメントでは、在宅勤務の影響によりオーディオブックの利用機会が増えたという声が目立った。

利用者の9割が「知識習得」にオーディオブックを活用

オーディオブックを活用している利用動機としては、「知識習得のため」が最多で89%に。

また、次点で「娯楽として」が46%、「視覚での読書が困難なため」が23%となりました。ビジネスパーソンが忙しい中でも耳のスキマ時間を活用して、知識習得をするためにオーディオブックを活用しているという利用用途が最も多いことがうかがえる。

また、オーディオブックのメリットとしては「スキマ時間を活用できる」が86%と最多になり、耳のスキマ時間を活用することの利便性を最も教授していることがわかりました。

利用後は「毎日」読書している人が約半数に上昇

「オーディオブックを利用してから本と触れる機会が増えたか」という質問に関しては、「かなり増えた」「少し増えた」と回答した人が40%。

また、オーディオブック利用前と利用後における読書の頻度については、利用前は「毎日」と回答した人が29%だったのに対し、利用後は47%と約半数に上昇した。

普段は読まないジャンルにオーディオブックでチャレンジした人が約半数

「書籍では読まないカテゴリーやジャンルの作品をオーディオブックで聴いたことがあるか」という質問に対しては、約半数(49%)の方が「よくある」「たまにある」と回答。

「日本史の本は普段読まないが、オーディオブックではよく聴いている」「推理小説や流行り物。手軽なので新ジャンルの開拓に。」など耳で聴いて楽しめるという手軽さにより、オーディオブックでは普段とは異なる新たなジャンルに挑戦しているという利用傾向がうかがえる。

<具体的な声>
小説にチャレンジ
「ビジネス書を中心に読書していましたが、小説を多く聴くようになりました。」
「ミステリーは読まなかったが、耳からか聴くと内容が分かりやすく面白い」
「小説を読むのが苦手なのですが、オーディオブックは声の抑揚で内容を掴みやすい。『モモ』の佐久間レイさんの語りは素晴らしかった。『三国志』の浅科さんも素敵。」
「推理小説や流行り物。手軽なので新ジャンルの開拓に。」

名作にチャレンジ
「論語などは興味があっても本を買ってまでも読むに至らないが、聞き流すように気軽に頭に入ってくる」
「分厚い名著とか、繰り返したいモノ中心」
「純文学」
「普段は名作と呼ばれる小説を読まないが、オーディオブックなら気軽に聴けるので聴いた」
「『星の王子さま』をオーディオブックで初めて聴いた」

多ジャンルの教養書にチャレンジ
「分厚い本、内容が難しそうで手を出しにくい本はオーディオブックを流すだけで流れていくので手を出しやすい」
「日本史の本は普段読まないが、オーディオブックではよく聴いている」
「普段読まないジャンル(社会・歴史などに関するもの、自己啓発系)を聴く」

<調査概要>
・調査内容:「オーディオブックの利用傾向」、実施時期:2020年10月6日~2020年10月11日
・調査対象:「audiobook.jp」利用者773名、調査手法:インターネットを利用したアンケート調査

<参照元>
オトバンク『オーディオブックの利用傾向」