味の素は、米国ベンチャーキャピタルのAgFunder Inc.(以下、AgFunder)が組成したファンドおよび日本ベンチャーキャピタル(以下、NVCC)が組成したファンドそれぞれに出資したと発表した。
AgFunderは、2013年に設立され米国シリコンバレーとシンガポールを拠点とする、グローバルで成長性著しいアグリ・フードテック分野のベンチャーキャピタル。
同社は、ニュースレター(AgFunder News)と調査レポートを通じて、併せて85,000人以上の購読者を持つグローバルブランドを確立し、約30,000社のアグリ・フードテックスタートアップ情報を提供し、世界の食品、農業企業のイノベーション推進を支援しているという。
2019年6月に設立された「AgFunder3号ファンド」では、農業、食品のビジネス構造を変革する幅広い分野のアグリ・フードテックスタートアップに投資を行っているとのことだ。
NVCCは、1996年に設立され東京を拠点とする独立系ベンチャーキャピタル。
2020年9月16日に設立された「NVCC9号投資事業有限責任組合(以下NVCC9号ファンド)」では、地域や分野に制限を設けず、優れた開発力、技術力、事業性を持ち、成長ポテンシャルが高いベンチャー企業に幅広く投資を行っている。
投資対象は、主に、情報通信(IT)、ヘルスケア、エネルギー環境、ナノテクノロジー、素材等に関連する分野を想定しているとのことだ。
味の素は2020-2025中期経営計画において「食と健康の課題解決企業」を掲げている。
この実現に向けた施策の1つとして、ブランドや人財・知財といった価値ある無形資産を、フードテックスタートアップ、ヘルスケアスタートアップなどと結び付けて、継続的新事業モデル創出を目指すという。
また、今回のファンド出資を通じて、国内外のスタートアップ企業との関係構築の機会を増やし、さまざまな分野のベンチャー企業との協業を推進し、「食と健康の課題解決企業」の実現に向けた歩みを着実に進めるとのことだ。