LINEは、ヤマト運輸が11月9日より法人向けの顧客へ運用を開始するAIオペレータに、音声応対AIサービス「LINE AiCall」を提供することになったと発表した。

なお、対象エリアは山梨県からスタートし、1月中には全国に拡大予定とのこと。

昨今、ユーザーと企業間のコミュニケーション手段は多用化している。ユーザーは企業に問い合わせや業務依頼をする際、電話、メール、SNSなどチャネルを使い分けており、電話を選択するユーザーは、緊急性が高くより迅速な対応を求めている。

一方、コールセンターでは、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、職場内での密を避けるため、人員体制の縮小を余儀なくされており、そのため、依頼が集中する時間帯に電話が繋がりにくい状況が発生し、呼損率が高まるなど、ユーザーへの迅速な対応などが課題として挙げられているとのことだ。

こうした状況の中、LINEでは、LINE CLOVAのAI技術である「CLOVA Speech(音声認識)」と「CLOVA Voice(音声合成)」および会話制御の仕組みを組み合わせることでAIによる自然な対話応答を実現する音声応対AIサービス「LINE AiCall」を行政、飲食業界、カーメンテナンス業界などへ提供している。

今回、ヤマト運輸が11月9日より法人向けの顧客へ運用を開始するAIオペレータへの提供が決定。

ユーザーの利用シーンに合わせて、“AIによる対応”と“有人対応”を組み合わせることで、最適なコミュニケーション体験の提供を目指すとし、また、今後、個人ユーザーに向けての電話対応にも、AIによる電話応対ができるよう、取り組みを進めていくとのことだ。

また、LINEが提供するAIテクノロジーブランド「LINE CLOVA」は、「LINE AiCall」などのAI技術やサービスを通して、生活やビジネスに潜む煩わしさを解消すること、社会機能や生活の質を向上させることで、より便利で豊かな世界をもたらしたいと考えているという。

「ひとにやさしいAI」が自然なカタチで生活やビジネスの一部となるような、「これからのあたりまえ」を創出するべく、引き続きAI技術のさらなる向上や、ビジネスの連携を進めていくとしている。

AIオペレータの流れは、法人の顧客が固定電話からフリーダイヤルへ電話し、自動音声ガイダンスに従って、集荷依頼の番号を選択すると、AIオペレータに繋がるという。

開始予定日は、11月9日の午後より山梨県にてスタート。

11月12日には、千葉県、神奈川県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県に展開し、2020年1月20日に全国エリアへ展開するとのことだ。