花王とライオンは、プラスチック包装容器資源循環型社会の実現に向けて、フィルム容器のリサイクルに協働して取り組むことを2020年9月10日に発表。
そして今回、使用済みつめかえパックの分別回収実証実験を目的に、イトーヨーカ堂の協力のもと、曳舟店(東京都墨田区)にて、「リサイクリエーション活動」を行なうと発表した。
同取り組みでは、店頭に専用回収ボックスを設置し、来店客から洗剤やシャンプーなどの使用済みつめかえパックを回収する。
「リサイクリエーション活動」では、2015年より循環型社会への新しいシステム・ライフスタイルの提案を進めているという。
具体的な取り組みのひとつとして、地域の人々やパートナー企業と協働して、洗剤やシャンプーなどの使用済みのつめかえパックを回収し、再生プラスチックに加工して提供する活動を国内5か所で推進している。
今回、花王とライオンが協働し、イトーヨーカドー曳舟店の協力を得て、10月30日より使用済みつめかえパックの回収ボックスを設置。回収したつめかえパックはブロックや3Dプリンタのフィラメント(3Dプリンタで使用する造形用の原料)に再生し、リサイクルの重要性を伝えるイベントで活用するなど、さまざまな用途に役立てるとともに、一部をより高度なプラスチック再生技術の開発に使用するとのことだ。
使い終えたものから、新たな価値あるものへと再生させる「リサイクリエーション」の考え方を広めていくことで、リサイクルに対する消費者の理解と協力を得て、より効果的なつめかえパックの回収システムの検討、リサイクル技術の向上や開発に取り組み、サプライチェーンを構築することによって、プラスチック循環社会の実現をめざしていくとしている。
実証実験の概要は以下。
目的
消費者・流通との連携によるつめかえパックなどフィルム容器の分別回収のしくみを検討する
内容
「リサイクリエーション」を通じた消費者のリサイクル意識の向上
・イトーヨーカドー曳舟店での洗剤やシャンプーなど使用済みつめかえパックの回収
・つめかえパックの再生樹脂によるブロックや、アート作品(2050年の墨田区)の作成
・効果的な回収システムの検討、リサイクル技術の開発
実施時期
2020年10月30日より
使用済みつめかえパックの回収ボックス設置店
イトーヨーカドー曳舟店(東京都墨田区)
また今回の取り組みの一環として、3Dプリンタ造形のアーティスト集団「ウルトラモデラーズ」が、つめかえパックの再生樹脂をつかった3Dアート作品「2050年の墨田区」を制作。
10月30日にそのコンセプトムービーを公開したとのことだ。