資生堂は、水をはじく性質をもつ疎水化処理粉末を油や界面活性剤に頼らずに水に分散する技術を世界で初めて開発し、粉末が本来もつ特性を最大限に発揮させることに成功したと発表した。
疎水化処理粉末は、水や汗に強い性質をもち、メイクアップ製品を中心に多くの化粧品に使用されているが、化粧品に安定的に配合するためには油や界面活性剤を使用する必要があり、使用感や仕上がり、発色などに制限があったという。
今回新たに開発した技術を用いることにより、油などのべたつきがなく粉末が肌に配向して均一な膜をつくるフィット感の高いファンデーションや、パール剤などの粉末が本来もつ色味や光沢を活かした強い輝きをもつアイシャドウなど、これまでにない新たな価値開発の可能性が広がるとしている。
同技術は、うるおった艶やかな仕上がりと肌に密着してマスクにつきにくい効果を両立する日中用色つき美容液として、11月21日に発売する『マキアージュ ドラマティック ヌードジェリー BB』に搭載される他、今後同社の製品開発に広く活用していくとのことだ。
疎水化処理粉末は水をはじく性質をもち、主に化粧持ちや発色を良くする目的でメイクアップ製品を中心に多くの化粧品に配合されている。
疎水化処理粉末はその性質から水に馴染まないため、これまでは油や界面活性剤とともに配合することが一般的であったという。
しかしその手法では、それらの成分が粉末の表面を覆ってしまうため、べたつき感や粉末本来の自然な艶や輝きを引き出せないなど、使用感や仕上がり、発色などに制限があり、そこで、粉末の特性を最大限に引き出すために、新しい手法の開発に挑戦したとのことだ。
従来、疎水化処理粉末を化粧品に配合するために必要とされていた油や界面活性剤は、粉末が本来もつ感触や見た目などの特性を弱めることがあるという。
同技術では疎水化処理粉末と保湿剤と水を特殊な方法で適切に配合することで、油や界面活性剤に頼らずに水に分散することに成功。
この技術を用いることで、粉末は本来持つ感触、艶や輝きなどを維持することができ、肌の表面に沿って粉末が配向することで均一な塗布膜を形成したり、これまでにない輝きをもつ化粧品を実現することが可能となったとしている。
資生堂は、同技術を活用して、うるおった艶やかな仕上がりとマスクにつきにくいことを両立する『マキアージュ ドラマティック ヌードジェリー BB』(11月21日発売)を開発。
昨今、つややかな仕上がりのあるベースメイクアイテムが好まれる一方、同社従来の主なリキッドファンデーションやBBクリームはマスクや衣服に付着しやすいという課題があったという。
今回の技術を用いることにより、瑞々しくうるおった艶やかな仕上がりを実現しながら、均一な塗布膜が肌にしっかりと密着してマスクに付着しにくい効果の両立を実現することに成功。
ニューノーマルな生活のなかでも、ユーザーが好みの使用感や仕上がりを自由に選択し、化粧を楽しむ生活をサポートするとし、今後も、企業使命である「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD」の実現を目指し、研究開発を進めていくとのことだ。