コーセーは、10月21日~10月30日にオンライン開催された化粧品分野の世界最大の技術発表会「第31回 国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)横浜本大会」にて、マスクをしても色移りせず、長時間美しい仕上がりを維持することができる口紅技術について発表した。

新型コロナウイルスの世界的流行によってマスク着用率は急激に増加し、口紅においては化粧崩れやマスクへの色移りの悩みが多く聞かれるようになったという。

そこで今回同社は、それらの悩みを解消するために、特に重要な役割を果たす皮膜剤の新規開発に取り組んだとのことだ。

その結果、色移りや化粧崩れを防止する膜の硬さを維持しながらも、唇の動きに追従する柔軟性を兼ね備えた新規皮膜剤の開発に成功。

効果検証のため、この新規皮膜剤を配合した口紅(開発品)を作成し、従来の代表的な皮膜剤を配合した口紅(従来品A、B、C)との比較を行なった結果、開発品は従来品に比べて塗布12時間後でも色を維持できており、口紅塗布直後でもマスクへの色移りがなかったとしている。

同社は今後、同技術をポイントメイク商品などに応用し、口紅、ファンデーション、日やけ止め等への製剤開発研究をはじめ、素材開発研究を進めていく方針を示している。