ブリヂストン、熊本大と共同研究でEVバス専用タイヤを開発 必要エネルギーを10%削減

BRIDGESTONE ブリヂストン

ブリヂストンは、熊本大学大学院先端科学研究部(工学系)の松田俊郎准教授(以下、熊本大学)との共同研究により、公共交通の持続可能な発展に貢献するEVバス専用タイヤのプロトタイプを開発したと発表した。

同社は、「2050年にサステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社であり続ける」ことをビジョンとして掲げており、その実現に向けて、コア事業である足元のタイヤ・ゴム事業の更なる強化と、様々なイノベーションを基盤とした画期的なソリューションを通じて、顧客価値を提供するとしている。

また、それとともに、安全・安心なクルマ社会の実現と進化するモビリティ社会・サーキュラーエコノミー・CO2削減などに貢献するとのことだ。

今回開発したプロトタイプは、EVバス運用時のトータルコスト削減を目的として、EVバス専用タイヤに求められる性能を追求したタイヤとなっている。

新しい溝形状の採用により、これまでの路線バス用のタイヤと比べて、摩耗ライフを維持しながらウェット・雪上路面でのトラクション性能を向上させ、転がり抵抗を20%低減。

それにより、EVバスの走行に必要な電気エネルギーを10%削減することが可能となり、1年間で約50千円の電費削減によるコスト削減効果が期待されるとのことだ。

なお、同社は、2018年に開始した熊本市での実証試験において、熊本大学のEVバスへの知見と当社のタイヤ開発の技術を組み合わせることで、タイヤの転がり抵抗の低減がEVバスの回生エネルギーの増加に繋がり、EVバスの電費削減が可能となることを確認。

今後、2020年10月に開始した横浜市での実証実験の場等を活用し、コスト削減効果の確認に加えてEVバス特有の車両制御とタイヤのマッチングについての評価を行い、EVバス普及実現に向けての検証を推進するとしている。

また、ブリヂストンは、タイヤ・ゴム事業の強みを活かして様々な分野のパートナーと将来のモビリティ社会に貢献するイノベーションを推進し、ソリューションを進化させることで、そのパートナーと共に新しい価値を社会に提供していくとのことだ。

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