JTBでは、ニューノーマル時代の働き方「新たなJTBワークスタイル」の実現に向け、テレワーク勤務関連諸制度を拡大するとともに、働く時間や場所の柔軟性を高める新たな制度を導入したと発表した。

「新たなJTBワークスタイル」によりJTBが目指すもの

  1. 時間や場所に縛られない柔軟な働き方
  2. デジタル×リアルを駆使したハイブリッドな働き方
  3. 社内外における交流促進により、自由闊達な風土とイノベーション創出
  4. 業務効率化促進による生産性向上
  5. ワークとライフのバランスにより、社員の働きがいや働きやすさの向上

JTBでは、これまで、労働時間に柔軟性を持たせた働き方の推進や在宅勤務制度・ワーケーションの導入など、働き方改革を通じて、生産性の向上と働きやすさの追求による社員のエンゲージメント向上に取り組んできたという。

コロナ禍以前は、在宅勤務制度やワーケーションを利用する社員は一部にとどまっていたが、緊急事態宣言中は店頭営業など一部の職種を除いてほぼテレワーク勤務を実施。

2020年6月におこなった全社員を対象とした「在宅勤務に関するアンケート調査」(回答者数9,688名)では、回答者のうち51%の社員が在宅勤務を経験。在宅勤務経験者のうち73%の社員が、在宅勤務において「生産性が高まった、または低下しない」と実感していることが分かったという。

さらに、在宅勤務経験者の90%以上が、今後も在宅勤務を取り入れた働き方を希望し、これまで在宅勤務経験がない店頭販売や電話販売業務に携わる社員でも、68%の社員が在宅勤務を取り入れた働き方を希望していていることが分かったとのことだ。

この結果を受け、現在も出社とテレワークを組合せたハイブリッドな働き方を推進しているとしている。

アフター&ウィズコロナを見据えた環境変化や多様化する働き方の価値観を踏まえ、JTBの最大の経営資源は人財であり、社員の成長・活力が社の発展を支えるという「人財マネジメント基本方針」に基づき、今回、新たな制度を導入。

社員一人ひとりが自律的に働き方の柔軟性を高めることができる「新たなJTBワークスタイル」を実現することで、イノベーション創出と生産性・専門性の向上を図り、JTBグループ経営ビジョン-『地球を舞台に「新」交流時代を切り拓く』-の実現を目指していくとのことだ。

新たに制定した制度は、以下となる。

1.「ふるさとワーク制度」の導入(2020年10月施行)

転居転勤を要する事業所への異動発令時であっても、生活の拠点として社に登録している「居住登録地」で、テレワークをベースに業務に従事する働き方。

これにより、単身赴任とならずに家族と過ごすことも可能となる。

2.「勤務日数短縮制度」の導入(2021年4月施行)

これまでの「週5日勤務」という一律的な働き方にとらわれることなく、社員の希望に応じ、年間の勤務日数を選択できる制度。

育児や介護等の事由がなくとも申請可能で、設定された5つの年間勤務日数のパターンから選択できる。勤務日数に応じた給与支給となるが、増えた休日を活かして、副業やスキルアップに向けたスクールやセミナー参加といったチャレンジができるようになるとのことだ。

3.「副業ガイドライン」の制定(2020年10月施行)

社内に留まらず活躍できる場を広げたい、様々な分野の人とつながりたい、仕事で培った能力を社外で活かしたいなど様々な理由により、副業を行う社員が増えているという。

JTBでは、価値観の多様化や環境変化を踏まえ、働き方の基本的なルールや副業時の留意点の周知を目的に、新たにガイドラインを制定。

副業を通じて自己実現や社会貢献を果たし、社・社員双方の成長につながる前向きな制度活用を尊重するという。

4.「テレワーク勤務制度」の拡大

テレワークによる働き方をよりスタンダードなものとするために、「在宅勤務・サテライト勤務・ワーケーション勤務・モバイル勤務」を「テレワーク勤務に関する取扱規則」としてまとめている。

また、ニューノーマル時代の新たな働き方・休み方の推進を目的とし、ワーケーション実施場所について、これまでのハワイ・沖縄の現地事業所に加え、休暇中の滞在先宿泊施設なども適用拡大。