公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(東京2020組織委員会)は、2020年10月19日から21日の3日間にかけて「スクリーニング実証実験2020」を実施したと発表した。
今回の「スクリーニング実証実験2020」では、東京2020大会において安全かつ円滑な大会運営を実現するため、大会本番時を想定した手荷物検査場(PSA)や車両検査場(VSA)におけるセキュリティチェック(スクリーニング)の検証、大会警備JV(東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会警備共同企業体)による実機を用いたトレーニングなどを行ったという。
3日間の実験の中では、大会時を想定したPSA、VSAの運用について、44のシナリオで実験を行い、安全・安心かつスムーズなスクリーニングを実施するための各種検証を実施。
感染症対策についても、身体的距離の確保や検温の方法など、それぞれに必要な手順や時間といった貴重なデータを得ることができたとし、今後、これらのデータを活用し、大会時の感染症対策を含む様々な対策の検討を進めていくとのことだ。
また、実験においては、観客のセキュリティチェックについて、手荷物のある場合と手荷物のない場合とで比較検証を行い、手荷物がなければ、とてもスムーズに入場できることが確認できたという。
引き続き「入場は手荷物少なく、ストレスフリー ~大きな感動をお持ち帰りいただきますので、手荷物は最小限でお願いします~」を合言葉に、大会時の安全・安心かつスムーズな入場の実現を目指すとしている。
実証実験終了後、東京2020組織委員会の岩下剛警備局長は、「私たちは来年の東京大会が行われることを確信しており、引き続き大会の安全・安心のための準備をスケジュール通りに進めていく」と大会警備の成功に向けた自信と決意を改めて示した。
東京2020組織委員会は、今回実施したスクリーニング実証実験の結果を分析検証し、全ての大会関係者、観客、周辺の地域社会に対し、それぞれが実感できる安心を提供することを目指していくとのことだ。