東京大学協創プラットフォーム開発は、東京大学関連ベンチャーで、都市が抱える様々な問題をデータ×AIの力で解決し、スマートシティの実現を目指すアーバンエックステクノロジーズに対して、7,000万円の出資を行うと発表した。

UrbanXは、都市が抱える様々な問題をデータ×AIの力で解決し、スマートシティの実現を目指す会社。

同ビジョンを実現するため、大手企業との提携により都市インフラの様々なデータを収拾し、ディープラーニング等によるAI解析を行い、都市の変化を定量化している。

同社は、同ビジネスモデルの第一弾として都市インフラの要となる道路におけるビジネス化を開始しているという。

現在、自治体等が実施する道路メンテナンスの点検方法は、主に高額な専用点検車両の使用や専門職員の目視による確認等があるが、これらでは総延長120万kmにおよぶ全国の道路を十分に点検することができず、計画通りに維持管理することが困難な状況だという。

また、日本だけでなく世界先進国において、高度成長期に次々と建設・整備された社会インフラの老朽化が急速に進んでおり、予防保全による安全の確保と費用削減は世界共通の課題テーマとなっている。

そこで同社では、車載スマホやドラレコで撮影した画像をAI分析し、道路の破損箇所を検知するシステムを開発し、現在まで20以上の自治体で実証実験を行って教師データを収拾してきた。

しかし、全国の道路情報をリアルタイムに把握することをUrbanX単独で実現することは困難と判断し、東大IPCの仲介にて「東大IPC 1st Round」のパートナー企業の1社である三井住友海上火災保険との実証実験を開始している。

具体的には、三井住友海上の専用ドライブレコーダーに、UrbanXのAIによる画像分析技術を搭載し、各自治体での自動車走行にてデータを収集する。

道路の破損箇所を適切に検知するための技術的課題の検証及び、画像品質やハードウェアの性能等を検証し、道路メンテナンスの点検業務への有用性について確認するとのことだ。

UrbanX今回の資金調達により、事業拡大を加速して道路以外の分野においても都市のデジタルツインを構築していくという。