ナビタイムジャパンの交通コンサルティング事業は、「Go To トラベル事業」東京都追加に伴う、経路検索の傾向を分析したことを発表した。

同分析では、「Go To トラベル事業」に東京都が追加された10月を対象に、東京都内を出発地として検索された都道府県や検索スポットについて分析。ナビタイムジャパンが提供する各種ナビゲーションサービス(「NAVITIME」、「カーナビタイム」、他)から同意を得て取得した経路検索条件データを活用している。

分析内容は、以下の2点。

  1. 東京都内発の都道府県別検索数の変化
  2. 東京都内発の検索スポットランキング

東京都内発の都道府県別検索数の変化

~公共交通は新幹線や飛行機などを使って遠くの都道府県へ、自動車は首都圏近郊の都道府県が人気~

ナビタイムジャパンが提供する各種ナビゲーションサービスの経路検索条件データから、東京都内を出発地として検索されたデータを抽出し、目的地として設定されたスポットを交通手段別に都道府県単位で集計。

9月最初の週末(2020年9月4日から6日)と10月最初の週末(2020年10月2日から4日)を比較して、どの都道府県への検索数が増えたかを分析したとのことだ。

公共交通では、石川県が1位となり、他にも、新幹線や飛行機で移動するような、東京都から遠方の都道府県が人気を集めているという。京都府では清水寺、長崎県ではハウステンボス、鳥取県では鳥取砂丘など、屋外の観光地が多く検索されていたという。

また、自動車では、福島県や群馬県など、首都圏近郊の都道府県が上位を多く占め、温泉地が多く検索されているとのことだ。

東京都内発の検索スポットランキング

~温泉地が人気を集める~

東京都内発の都道府県別検索数の増加率が高かった都道府県を対象に、検索スポットランキングを集計。東京都内を出発地として10月上旬(2020年10月1日から18日)に検索されたデータを抽出し、どのようなスポットが人気を集めているのかを分析。

公共交通は、1位石川県、自動車は首都圏近郊で上位の2位福島県、3位群馬県、4位栃木県、6位茨城県を対象に集計しているとのことだ。

公共交通(石川県)で最も人気だったのは和倉温泉。他にも、山代温泉や加賀温泉など、温泉地が多く検索されているという。「Go To トラベル事業」を利用した温泉地での宿泊が人気を集めていると考えられるとしている。

また、新幹線でのアクセスが良い金沢駅周辺の兼六園や金沢21世紀美術館なども人気を集めているとのことだ。

自動車(福島県、群馬県、栃木県、茨城県)では、最も人気だった国営ひたち海浜公園をはじめ、日光東照宮を含む日光エリアのスポットが人気を集めており、秋の景色を求める人が多かったと考えられるという。

公共交通と同様、草津温泉をはじめ、伊香保温泉やスパリゾートハワイアンズといった温泉地も多く検索されており、「Go To トラベル事業」を利用しての温泉地での宿泊が人気を集めていると考えられるとしている。

なお、経路検索条件データについては、ナビタイムジャパンが提供する各種検索サービス(「NAVITIME」、「カーナビタイム」、「自転車NAVITIME」他)で取得した検索履歴のデータで、発着地や日時等の情報を蓄積。

年間18億件の検索履歴のデータを元に、人気の観光スポットや、季節変動、回遊行動がわかるという。