関西電力は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が行う「風車運用・維持管理技術高度化研究開発」に係る公募において、開発助成先として選定され、助成金の交付が決定したと発表した。
洋上風力発電は、エネルギーセキュリティや地球温暖化対策の観点から重要なエネルギーであり、同社としても将来的には市場の拡大が予想される分野であると考えているという。
一方で、洋上風力発電の実用化にあたっては、高コストが課題の1つとなっており、洋上設備の場合、基本的に専用船舶を用いた点検作業等が発生するため、維持管理において陸上風力発電と比較して多くの費用が必要となる。
また、落雷等が原因で緊急停止した際には、天候によっては風車へのアクセスが制限され、点検・復旧までに時間がかかるため、風車停止中の発電の損失も発生するとのことだ。
同研究開発では、風車発電設備の緊急発電停止後の臨時点検や定期点検において、ドローンおよびAIを用いた画像解析技術を活用することにより運用・維持管理の迅速化・効率化を図り、更には発生電量増加、点検コスト削減を達成し、日本のエネルギーミックスの実現に貢献することを目指すとしている。
同社は、同研究開発の選定を受け、洋上風力発電における様々な課題解決に向けた技術開発をさらに加速させ、日本の洋上風力発電の更なる導入拡大に貢献することで、顧客の期待や社界の要請にこたえていくとのことだ。