“空飛ぶクルマ”をテーマにした専門展「フライングカーテクノロジー」が、実行委員会の主催のもと、11月4日~6日までの3日間、東京ビッグサイト南4ホールにて開催される。
今回、8月末に有人飛行を成功させ、日本国内のみならず海外からも注目を集めるSkyDriveの実機展示が急遽決定した。
フライングカーテクノロジー初回を飾るイベントとして、同機体の展示が実現するという。
現実味を帯びてきた2023年の運航開始に向け、機体メーカーの現状を知ることができるとのことだ。
そのほか、初開催の同展には、空飛ぶクルマに関わる幅広い出展者が集結する。
共催の航空機電動化(ECLAIR)コンソーシアムは、会員企業とともにパビリオンを形成。コンソーシアムの活動紹介のほか、素材の提案などを行う。
また、県下の企業とともに出展する自治体では、自動車産業と航空宇宙産業の高度技術に対応できることをPRする。
素材関係では、耐熱性と高磁力を実現した技術のほか、軽量化の提案など、空飛ぶクルマに欠かせない企業が集結。
部品関係では車載電装機器向けのコンデンサ、プロペラ用モーターハブ、CFRPや樹脂に対応した高強度アルミナット・ボルトなど、この分野に積極的な企業が集まるとのことだ。
また今回、航空機部品を主に扱う5社が組み、それぞれの強みを活かしてPRを行う。チタンブレードなどの部品から、熱処理やレーザ溶接などの加工技術、そして航空機・自動車用構造材評価など、多岐にわたる共同提案が行われるという。
そしてドローン専用EFIエンジン、組み込みシステム向けの軽量セキュリティプランは、空飛ぶクルマでも活躍の場が期待されている。
そのほかにも、開発には不可欠な大規模な実験スペースの紹介、ヘリポートの実績を活かしたVポートの提案など、来るべき空飛ぶクルマ時代を先取りする企業が集結。
実機展示では、SkyDriveの機体のほか、既存のヘリコプターを電動化した機体、宇宙ステーションにも用いられているフレーム構造を使った機体など、各社自慢の“空飛ぶクルマ”が展示されるとしている。
展示のほかには、会期3日間を通じて、合計7セッションのセミナーが開催され、オープニングには、慶應義塾大学大学院の中野冠氏と、国内をリードする機体メーカーであるSkyDriveの福澤社長およびテトラ・アビエーションの中井社長の3社によるディスカッションを開催する。
そのほか、共催のECLAIRコンソーシアムによる研究発表、国内・国外の空飛ぶクルマの市場動向を紹介するセッションに加え、空の移動革命を促進する経済産業省と国土交通省による講演、技術開発を集めたセッションも実施されるとのことだ。