PIXTA、モデルが自分を被写体に撮影した素材を販売できるプロジェクト始動

ピクスタが運営する写真・イラスト等のデジタル素材のマーケットプレイス「PIXTA(ピクスタ)」は、モデル自身が自分を被写体に撮影を行った素材を販売できるプロジェクトを始動したと発表した。

これにより、これまでクライアントやカメラマン等にキャスティングされて仕事を得る受動的な働きになりがちだったモデルが、自分の意志と行動と表現による能動的な収入獲得を可能にするとのことだ。

「モデルのクリエイター化計画」始動の背景には、PIXTAに登録をしているフリーの個人モデルに対し、新型コロナウィルス感染拡大によりPIXTA以外のモデル撮影も含む撮影依頼数にどのような変化があったのか、アンケートをとったところ「仕事の依頼数が減った」と答えている人は約7割にのぼったことが挙げられる。

ウィズコロナ時代の今、新しい生活様式が求められる中で、人物撮影の現場でも、3密を避けるための工夫が必要であると言える。

また、今後の仕事の依頼についても先行きが見えない中、モデルとしての収入獲得の機会を増やすためには、これまでにない新たな働き方についても模索する必要があるとのことだ。

ピクスタが実現したいのは、「才能をつなぎ、世界をポジティブにする」ことであり、PIXTAはこの理念を体現するクリエイティブプラットフォーム。

同社は、どんな状況下であっても、表現者の才能を発揮できる機会を作っていくのが使命であると考え、そのためにも、コロナ禍であってもモデルが安心して活動を継続できる機会の提供をしていきたいと考え、自分を被写体に撮影を行った素材を販売できるプロジェクトの開始に至ったとしている。

また、従来の撮影であれば、モデルはカメラマンの撮りたいイメージに合わせて役割を全うするのが基本だが、同プロジェクトでは、モデル自身が自分を撮影するため、自身で表現したいものを提案していくことが可能になるとのことだ。

同社は、写真クリエイターとは異なり、自分自身の表現を得意とし、撮影される経験をしてきたモデルならではの発想によって、従来のPIXTAにはない、新しい観点の写真コンテンツを生み出す仕組みを作りたいと考えたのも、「モデルのクリエイター化計画」を開始した背景のひとつとしている。

モデルのクリエイター化計画では、カメラ機材の設定や撮影ディレクションなど、オンライン会議ツール「Zoom」を活用して、遠隔でモデル自身による撮影をPIXTAがフルサポート。

モデルは、トライアルとして3回まではPIXTAのサポートを受けながら、自分で「表現したい自分」を自撮りしていき、トライアル後、モデル本人がクリエイターとして活動する意思があれば、自身のアカウントでの販売を目的とした撮影へ移行するという。

同社は今後、今回参加をしているモデルの活動を支援し、コンテンツの検証を経て、2021年以降、同プロジェクトのスケール化を目指す考えを示している。

さらに、クリエイターとして活躍できるモデルを増やしていく他、モデルが自分のファンコミュニティを形成し、ファンや購入者がモデルに撮影のリクエストを出せるようにするなど、モデルと購入者の双方向コミュニケーションの実現も目指していくという。

また、同プロジェクトの過程で得た遠隔撮影のノウハウを、既存のPIXTAクリエイターへのサポートとして還元していくとし、これにより、モデルもクリエイターも誰もが時間や場所にとらわれることなく才能を発揮できる世界を目指していくとのことだ。

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