清水建設とオートデスクは、スマートシティのキーとなる都市デジタルツインの社会実装に向け、その基盤・データプラットフォームを整備する協業プロジェクトを始動させるとのことだ。
都市デジタルツインとは、フィジカル(現実)空間とサイバー(仮想)空間の双方に建物と街を構築し同期させることを意味する。
フィジカル空間でセンシングしたリアルタイムデータをサイバー空間でシミュレーションし、実空間にフィードバックしアップデートすることで、よりQOLの高い街づくりが可能になるとのことだ。
協業の第一弾は、清水建設の不動産開発案件である豊洲6丁目プロジェクトの周辺エリアを対象とする都市デジタルツインの構築。
BIM活用や建物・都市のスマート化に取り組む建設会社の知見と建設ICT企業の先進的なテクノロジーを融合し、国内で初めてオートデスクのクラウドサービスを活用した都市デジタルツインのデータプラットフォームを整備するとしている。
清水建設は、そのプラットフォーム上に建物・インフラのBIM・CIMモデル、広域地形モデル、シミュレーションデータを統合した豊洲6丁目プロジェクトのサイバー空間を構築し、人流・物流・交通・防災機能の最適化を図る課題解決型のスマートシティ事業を推進するとのことだ。
同社は、今後、データプラットフォームとそのオープンな開発環境をスタートアップ企業等に提供するとともに、豊洲エリアにおけるスマートシティ化のノウハウを全国の都市開発提案に展開することで、ビジネスチャンスを拡大するという。
さらには、企画設計段階の各種シミュレーションや施工段階のプロジェクト管理、竣工後の運営管理にも「都市デジタルツイン」のプラットフォームを活用し、デジタルゼネコンのトップランナーを目指すとしている。
また、オートデスクは、情報やクラウド、モバイル、ビッグデータなどのプラットフォームテクノロジーや IoT を、製造、建築・土木、メディア&エンターテインメント業界など、広範囲に及ぶ分野の企業や組織・ビジネスモデルと組み合わせ、事業拡大のための新たな手法の創造、プロセスや業界の動きを変革する新しいビジネスデザインを支援していくとのことだ。