江崎グリコは、食品ロスの削減に向け、さまざまなステークホルダーとともにグループをあげて取り組んでおり、10月16日の「世界食糧デー」にちなんで、Glicoグループが実施している5つの取り組みについて発表した。
「こどもぴあ保育園 神戸」での取り組み
「グリコピア神戸(神戸工場)」の敷地内にある事業所内保育所(日本福祉総合研究所が受託運営)である「こどもぴあ保育園 神戸」は、開園1年目から「一粒の種から広がっていく体験」を大切にした保育を目標に掲げ、畑活動から始まるさまざまな体験活動に取り組んでいる。
食育の一環として、工場で発生する食品残さを利用して作られた肥料を「こどもぴあ保育園 神戸」の家庭菜園で使用し、採れた野菜を保育園の昼食で提供。
また、工場で発生する食品残さを利用して肥育された豚を約3カ月に1度、スペシャルメニューとして社内の従業員向け食堂で提供する取り組みを定期的に行い、従業員の廃棄物対策への意識向上につなげているという。
こういった、食品ロスへの取り組みなども評価され、第14回キッズデザイン賞(主催:キッズデザイン協議会、後援:経済産業省、内閣府、消費者庁)を受賞したとのことだ。
家庭でできる取り組み
短時間でできて、栄養バランスがとれていて、おいしいレシピを共有して、食卓を笑顔にする会員向けサイト「with Glico」内の投稿する「ゴチたんグランプリ」を実施している。
10月のテーマは「食品ロス削減月間」に合わせ「冷蔵庫の食材を上手に使い切る!」をコンセプトに実施するという。
ゴチたんグランプリに関連し、コロナ禍によるオンラインでのファンミーティングも実施しており、同社のファンとともに、食品ロス削減レシピを考え、食品ロス削減の啓発につなげているという。
賞味期限やアウトレット品に関する取り組み
Glicoグループでは製造管理、品質管理を徹底し、商品グループごとに賞味期限を設定。
賞味期限が長い商品については、品質劣化のスピードが遅く、消費段階で日付管理をする意味が乏しいと考えられるため、日付で表示してきた賞味期限を年月表示に切り替え、2016年1月には、ほぼすべての加工食品で年月表示への切り替えが完了しているという。
また、期間限定品として「冬のくちどけポッキー」のふぞろい品を「ぐりこ・や」等で販売。お菓子のアウトレット品として、消費者の食品ロス削減への啓発にもつなげているという。
フードバンクに関する取り組み
食品メーカーとして、廃棄される食品を削減するため、製造工程で発生する廃棄物の削減に注力するなどの取り組みのほか、フードバンクへの商品寄贈を行っている。
寄贈商品は主にヨーグルト、果汁飲料、ビスケットなどが中心となっている。
上海グリコでは緑洲フードバンクと連携し、中国の貧困地域の小学生に商品を提供すると共に、食べ物を大切にする精神や良い食習慣に関する知識を伝えていくとのことだ。
また、協働するフードバンク団体へのアプローチも行っており、2018年度に続き2019年度もコープ東北サンネット事業連合にレトルト食品480食を寄付。
2020年1月には、仙台工場の従業員がコープ東北サンネット事業連合とともに、寄付した商品を寄付先へ配達している。
5.その他の取組み
「ゼロハンガーチャレンジ 食品ロス × 飢餓ゼロ」キャンペーンは、「食品ロス削減の取り組みであり、途上国の子どもたちに給食を届けよう!」をコンセプトとしている。
すべての人が食べられる世界「ゼロハンガー」を目指し、「食品ロス削減」の取り組みを、飢餓に苦しむ途上国の子どもたちの学校給食支援につなげるとのことだ。
また、もったいない活動の意識づけのため、食品ロス削減国民運動のロゴマーク「ろすのん」を、従業員向け食堂やサロンに啓発のためのテーブルトップを設置しているという。