EYは、プロクター・アンド・ギャンブル社(以下、P&G社)とのアライアンスを拡大したと発表した。

急速に変化するサプライチェーンのエコシステムに適応するためであるとし、同アライアンスの拡大により、新型コロナウイルス感染症の世界的流行により企業が直面している未曾有の試練と市場の創造的破壊に適応した広範なサプライチェーン変革の実行が可能になるとのことだ。

両社は、サプライチェーンの業界をリードするEYのプロフェッショナルチームとP&G社がそれぞれ有しているアセットを活用して、企業の変革を加速するための独自のアプローチを提供するという。

新型コロナウイルス感染症は現在のみならず、今後も事業活動に影響を及ぼすと考えられ、企業は、適切なコストと機敏性を管理しながら、サプライチェーンの弾力性を高めるためにサプライチェーン全体を可視化する必要性に迫られている。

EYとP&G社のこれまでのアライアンスでは、生産性改善に焦点をあてて取り組みを進めてきたが、今回のアライアンス拡大により、サプライチェーン戦略、プランニング、カスタマーサービス、ロジスティックスまで包括し、変革の推進、サプライチェーン・リスクの低減を推進していくという。

また同アライアンスには実績に裏付けされた変革方法論を含めた知的財産までが包含されているとのことだ。詳細は以下。

  • サプライチェーン基盤
    • 組織設計、基幹業務のプロセスと役割を包括するサプライ・ネットワーク・オペレーション(SNO)プロセスのための主要基盤を提供
  • 先進的なツールと自動化
    • 効率性の改善を目指し、既存業務プロセスを強化しデジタル化を推進するための革新的なリソースや技術を提供
  • Run-to-Target(RTT)トランスフォーメーション・アクセラレーター
    • 従業員の業務に対する意欲を高めることを通じ、迅速な成果の達成と持続可能な変革を実現するための構造化されたセルフサービス型方法論を提供

このような体系的なアプローチは、機能部門ごとにサイロ化された仕事の仕方を解消し、人員や非効率な業務の削減など、組織全体の包括的な進化を実現することに貢献する。

また、サプライチェーン、財務、営業、商品企画などさまざまな業務部門に対して共通の変革目標を浸透させることができ、組織全体が同じ方向に向かって進むことは、サプライチェーン全体の可視性の向上につながり、顧客やサプライヤーとの関係強化につながっていくとしている。

同アプローチは、デジタルツール、データおよびアナリティクス基盤とシームレスに連携して機能し、サプライチェーン変革を進める各業務のパフォーマンスの管理と分析を可能に。

これにより、企業はビジネスの優先順位と戦略を適合するための実行力と思考力を獲得できるようになるとのことだ。

さらに、P&G社のプランナーやエグゼクティブコーチ、サプライチェーンに精通したEYのプロフェッショナルがクライアントと密接に連携し、目指す姿をクライアントが具体的にイメージできるように独自のアプローチで支援。

EYとP&G社の連携だからこそ提供できるツールとノウハウは、クライアントにより良い成果創出と、従業員の仕事に対する満足度や人材定着(リテンション)の向上をもたらすとしている。