HISは、Zeals(以下、ジールス)の接客DX(デジタルトランスフォーメーション)を旅行予約サイトのスマートフォン版に導入したことを発表した。

接客DXは、LINEなどチャットサービスをEC領域に活用するチャットコマース(対話型コマース)とリアルの接客を融合したサービス。

従来のチャットコマースは、チャットアプリのインターフェースを通じ、利用者の質問にAIが対話しながら、旅行の質問、予約の導入を進めることができるが、個々のきめ細やかなご相談に対応するには不向きであったという。

接客DXは、このチャット機能に有人対応をシームレスに対応させることで、チャットでの会話で得られたデータを基にパーソナライズ化したコンテンツを配信し、より深くコミュニケーションを図ることが可能になったとのことだ。

今回、HISが導入したのは、運営するWEBサイトの膨大なトラフィックと潤沢なプロの接客員を生かす「チャットボット」「有人チャット」「ビデオ接客」といった一連のサービス。

同取組みの内容は以下。

  • チャットボットによるヒアリングファーストの接客
    • 24時間いつでも気軽に質問できるよう、自由入力だけでなく選択肢による回答も活用。利用者の潜在ニーズやインサイト引き出すことが出来る。
  • 深い相談解決・不安払拭を担う有人チャット
    • きめ細やかな対応をするためAIによる回答だけでなく、人による回答で、より深いパーソナライズされた、利用者固有の悩みを解決する。
  • 効率的なコミュニケーションをとるビデオ接客
    • 上記2点を経て、より深い相談にビデオ接客にて対応。

これにより、スマートフォンを通じ、リアルタイムで接客することが可能になり、実店舗のような一対一の接客体験をデジタル空間で再現。

また、待ち時間もなく、店舗に足を運ぶ必要もなく、コロナ禍における人との接触を減らすことを考える上で、生活変化にも対応したサービスとなっているとのことだ。まずは、この仕組みを、主にWEBサイトで自分に合った商品が探せなく、離脱する利用者を中心にサービスを訴求していくとしている。

HISは、利用者一人ひとりに対して最適なサービスと体験を提供できるよう、オンラインと人による接客を活用し、顧客に寄り添ったコミュニケーションをしていきたいと考えているとのことだ。