エムスリー、新型コロナと対峙する医療機関への支援 重症化予測の開発を開始

エムスリー

エムスリーは、長期化する新型コロナウイルス感染症と日々対峙する全国の医療機関への支援として新たなプロジェクトを行うことになったと発表した。

同社は、6月29日付で厚生労働省から製造販売承認を取得した「COVID-19肺炎画像解析プログラム Ali-M3(以下、同製品)」をはじめとする画像診断支援AI、新型コロナウイルス感染症判定における遠隔読影診断サービスを医療機関へ無償支援を行ってきた。

6月の利用希望施設の募集開始から多数応募があり、現在、121施設への同製品提供が確定し、医療機関での活用が始まっているとのことだ。また、すでに全国で約10,000検査の画像解析を行っているという。

なお、同プロジェクトは、新型コロナウイルス・ソニーグローバル支援基金支援を受け進めてきたとのことだ。

今回、多くの施設からの利用希望を受け、同製品をより多くの医療機関に役立てもらいたいという想いのもと無償支援プロジェクトを拡大することにしたという。プロジェクト拡大を実行するにあたり、三井住友フィナンシャルグループ、ファイザーから支援を受け、推進していくとしている。

具体的には、同社AIラボがNOBORIと共に提供するAIサービスを期間限定で無償提供。エムスリーエッジサーバーを医療用画像管理システムであるPACSに接続することで、新型コロナウイルス肺炎AI等の画像診断支援AI、遠隔読影を利用することができる仕組みとなるとしている。

また、同社は、新型コロナウイルス感染症重症化予測の開発を開始。

兵庫県立大学、兵庫県立尼崎総合医療センターと共同で、国内の11施設のCTデータと 臨床情報をもとに、新型コロナウイルス感染者の予後予測指標および予測モデルを作成、検証を開始するという。

新型コロナウイルス感染症陽性者の重症化を確率的に予測し、診療に対する有用な判断指標を提供することで、必要な医療リソースを準備できる体制構築を支援し、重篤化する方を一人でも減らすことを目的としているとのことだ。

なお、同プロジェクトに関しても、三井住友フィナンシャルグループの支援にて実施するとしている。

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