講談社は、凸版印刷およびサイバー・コミュニケーションズ(以下、CCI)との合弁で、日本語コンテンツと生活者のデータ解析、それに基づくソリューション提供を行う、株式会社コンテンツデータマーケティング(以下、CDM)を設立したと発表した。

CDMは、多様なコンテンツを生み出す出版社を出自とする会社であるという。この豊富なコンテンツを活かしてAIによる自然言語解析技術を磨き、コンテンツデータと生活者のデータをIDで結び付けて解析。

これにより、レコメンデーションやマッチング等の精度を高めることで、コンテンツ事業者を中心とする様々な企業へ、新たなソリューションの提供を可能にするとのことだ。

現在、IDFAの制限やGDPR等、個人情報データに関しては、世界的に利用の規制が強化される方向にある。こうした状況の下、生活者からの利用許諾をあらかじめ得た情報をIDで連携させるアプローチは、広告利用の文脈においてのみならず注目を集めているという。

CDMの本格的な稼働にあたり、凸版印刷は長きにわたる出版コンテンツ・情報の取扱いやデジタルマーケティング遂行、CCIは広告・メディアグロースに関する、それぞれの知見を活かして参加し、新たなCDMの事業の開発を加速させていくとのことだ。

なお、CDMの事業は以下。

1.コンテンツマーケティング事業

コンテンツを扱うすべての企業のマーケティング業務を支援。生活者の個人情報を安全に管理しながら、メルマガ配信、SNSキャンペーン、アンケート調査、顧客サポートなど、生活者との接点を適切に運営。

出版社のノウハウを注入した独自のAIやテクノロジーを活用し、制作したコンテンツをより多くの生活者に届けるための活動全般を支援するという。

2.メディアマネタイズコンサルティング・オペレーション事業

インターネットメディアの収益化を支援。出版社が培ったメディア運営ノウハウと、CDM独自の個別最適化ソリューションをフル活用し、メディアの高付加価値化とマネタイズを強力にサポートするとしている。

3.ソリューション事業

コンテンツビジネスが生んだ独自の個別最適化ソリューションは、コンテンツ業界のみならず、一般企業のマーケティング活動にも貢献する。以下のCDM独自開発のソリューションを、すべての企業に提供していくとのことだ。

  • コンテンツターゲットタグ解析付与ツール「OTAKAD」
    • 性別、年齢などの属性情報では届かない生活者に対し、「オタク性」という曖昧なセグメントに届ける広告配信最適化ソリューション。出版社が蓄積したコンテンツビジネスにおけるビッグデータと、コンテンツを理解する AI が、これまで以上に費用対効果の高い広告配信を可能にする。
  • 広告配信最適化プラットフォーム「KMC」
    • インターネットコンテンツを理解し、自動的にキーワードを返してくれるツール。日々重要性が増しているコンテンツターゲティングの必須ツールとして、マーケティングや広告配信に活用できる。
  • LINE 配信最適化ツール「reCOMSBI」
    • CDM独自テクノロジーと、LINE 公式アカウントの運用ツール「COMSBI」を連携した、LINEメッセージ配信最適化ソリューション。メッセージの配信先を自動で最適化するため、これまでよりも圧倒的に少ないコストでLINE施策の効果を獲得できる。