ソフトバンクロボティクスは、配膳・運搬ロボット「Servi(サービィ)」を発表した。2021年1月から日本において同製品の販売を開始する予定であるという。
Serviは、飲食店やホテル・旅館、小売店などで従業員と共に働くことを目的に開発された配膳・運搬ロボット。簡単な操作で配膳・運搬ができ、従業員がより多くの時間を接客に充てることができるよう開発されたとのことだ。
飲食店での実証実験では、従業員の接客時間を2倍に増やせるとの結果も出ており、これにより来店客の満足度も向上させることができるという。またニューノーマルの時代に、来店客との直接的な接触を削減させる使い方も可能としている。
配膳以外では、高い移動・運搬能力を活かした室内配送や販促、案内などにも活用することができ、幅広い環境下で業務の効率化に寄与するとのことだ。
なお、Serviの開発においては、国内外の多くの飲食店で長期にわたる実証実験を行い、現場で本当に求められる機能を充実させたとしている。主に以下の3つの特長があるという。
- 高い移動性能
3DカメラやLiDARなど高性能の各種センサーを装備し、スムーズかつ安全な移動を実現。前方死角なしで、人はもちろん、靴やかばんなど、小さな物を滑らかに避け、料理などを安定的に運ぶとしている。
60cmの狭い通路も通り抜け可能で、人とのすれ違いもスムーズであるとのことだ。 - 導入ハードルが低く、操作もシンプル
テーブルや天井に目印などを設置する必要がないため、容易に導入できる。目的地を選んでタップするだけのシンプルな操作で、指定した場所へ自動で移動。
配膳・運搬後は重量センサーにより、料理などが取られたことを検知し自動で戻るという。 - 実店舗での使いやすさを追求
360°どこからでも料理などの運搬物を載せられ、総積載量も35kgと、重い食器や複数の料理なども一度に配膳することが可能。
さらに、複数目的地の巡回機能で商品の訴求をしたり、遠隔での操作もできるなど、店舗のシチュエーションに合わせて柔軟に活用。
これらの機能により、飲食店ホールスタッフの大きな負担だったキッチンとホールの往復作業などを大幅に削減でき、より多くの時間を接客などに使えるため、業務効率を最大化しながらサービス品質を高められるという。
また、 従業員の労働時間を最適化し、生産性向上を実現するとのことだ。
今回、一般販売に先立ち、物語コーポレーションでは300店以上への導入が決定。今後も続々と飲食業界での導入が進められる予定であるとしている。
同社は、ロボットによる新時代の接客の形を提案していくとともに、人手不足・生産性向上などの課題解決をサポートしていくとしている。