NECは、NTTドコモ(以下、ドコモ)が3月から開始している5G商用サービス向けに、3.7GHz帯と4.5GHz帯にそれぞれ対応したマクロセル用の無線装置(RU:Radio Unit)と、FHM(Front Haul Multiplexer)を新たに提供すると発表した。
今回提供するRUは、オープンインタフェースであるO-RANフロントホールインタフェース仕様に準拠した、広域エリアをカバーするマクロセルタイプ。
高効率かつ低コストな熱輸送技術の採用により、小型化とともに低消費電力も実現している。
FHMは、制御装置(CU/DU)とRUの間のフロントホール上で、1セル分の無線信号を最大12セル分に分配・合成が可能。1つのFHMで3セル分の通信容量を収容し、これを最大24セル分に分配・合成することができるという。
これにより、通信量の少ないエリアにおいては、FHMを介することで、制御装置1台に多数のRUを収容し、高効率な運用が可能となる。
同FHMも、O-RANフロントホールインタフェース仕様に準拠しており、同仕様に準拠しているRUと制御装置との接続が可能とのことだ。
同社は、5Gに向けてO-RANフロントホールインタフェース仕様に準拠した装置の開発をドコモと共同で進めており、すでに5G商用サービス向けには、制御装置、スモールセル用のRUを提供している。
今後も多様なユースケースに対応した柔軟な5Gネットワークの構築が可能な装置を提供し、ドコモの5Gサービスの普及拡大に貢献するとのことだ。