ドコモ、地域活性化に向けたAI乗合サービスを開始 大子町に導入
AI乗合タクシーは、スマートフォンアプリやWEBサイト、または電話で予約することで、運行中のAI乗合タクシーをリアルタイムで配車する仕組みだ。
利用者は乗降場所と乗車人数を選択すると、AIが配車ルートを決めてアプリやWEB上で乗車予定時刻を指定する。その後、AI乗合タクシーが乗車場所へ利用者を迎えにいく。
そのため、利用者はAI乗合タクシーで自宅近くの乗降場所や公共施設、商業施設などの指定乗降場所を自由に移動すること可能だ。
AI乗合タクシーは、茨城日産の2台の車両を使い、大子町民の生活圏および町民の観光エリアで無料運行する。地域住民の新たな移動手段として、自宅からスーパーや町役場、医療施設への移動のほか、観光客の観光地への移動手段としての利用も想定している。さらに、夜間の地元飲食店利用時の移動手段としても運行するという。
AI乗合タクシーは、ドコモのオンデマンド乗合交通「AI運行バス」のシステムを活用し、配車の効率化を目指していく。また、夜間の送迎利用にAI運行バスのシステムを利用するのは、全国初の取り組みだ。
加えて、本実証実験では2019年の台風19号で被害に遭い、鉄道での移動が困難になった町民を支援するため、南田気地区と下津原地区を運行する臨時無料巡回バスを運行する。そのほか、電気自動車を利用したカーシェアリングの実証実験も実施していく。
レンタカーの利用環境がない大子町で、住民の日常利用や鉄道で訪れた観光客の移動手段としてカーシェアリングのサービスを提供する見通しだ。
ドコモでは、AI乗合タクシーやカーシェアリングの利用促進を図り、実証実験対象地区の住民にWEB予約方法などを教えるスマートフォン教室を開催するという。これにより、大子町民の利便性向上につなげていく。
あいおいニッセイ同和損保、新たな保険商品に向けてAI交通サービスと提携
AIを活用した交通サービスが普及することで、地域活性化が期待される。
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社(以下、あいおいニッセイ同和損保)と株式会社NearMe(以下、ニアミー)は2020年8月6日、地域活性化に貢献する新たなモビリティサービスの開発に向けて業務提携をしたことを発表した。
ニアミーは、顧客のリアルタイム位置情報を活用して地域活性化に貢献する「瞬間マッチング」プラットフォーム構築に取り組んでいる。シェアリングエコノミーを鑑みたMaaS領域から、渋滞緩和、混雑の解消、高齢者の移動手段となることを目指し、独自のAIを活用した「タクシー相乗り」アプリとオンデマンド型シャトルサービス「スマートシャトル」を開発・提供している。
一方、あいおいニッセイ同和損保は、将来の環境変化に備えた新たなビジネスモデルの創造に取り組み、モビリティ社会の本格展開を見据えて、CASE・MaaSに対応した保険商品・サービスの開発を進めてきた。
業務提携によって、両社は空港と都市間をはじめとするスマートシャトルでの保険商品・サービスの開発を目指していくという。