沖電気工(以下、OKI)、コニカミノルタ、丸紅の3社は、OKIのAIエッジコンピューター「AE2100」、MOBOTIX AG(以下、MOBOTIX社)の「MOBOTIX🄬ネットワークサーマルカメラ(以下、MOBOTIXサーマルカメラ)」および丸紅ネットワークソリューションズ(以下、丸紅ネットワーク)のクラウド型AI映像監視サービス「TRASCOPE-AI」を連携し、オフィスや各種施設の入口などの通行者の体表温度測定・マスク有無自動検知・顔認証ソリューションの試行運用を9月29日より開始する。
同ソリューションでは、MOBOTIXサーマルカメラを用いて対象者の体表温度測定を行うと同時に通常カメラでも映像を捉え、AE2100に搭載されたコニカミノルタ製マスク有無自動検知エンジンおよびSaffe社製顔認証エンジンが解析を行うという。
マスク有無自動検知エンジンは、コニカミノルタ独自の属性認識技術とディープラーニング技術により、高速で高精度な検知を実現。
システム全体のインテグレーション・ソリューション化は丸紅ネットワークが担当し、解析された検知/認証結果はTRASCOPE-AI上で管理され、リアルタイムに確認を行うことが可能だという。
また、1台のMOBOTIXサーマルカメラで同時に複数人を認識し、それぞれの体表温度測定、マスク有無自動検知、顔認証を行うことが可能なため、複数人のチェックを実施する管理者の時間と手間を大幅に低減することが期待されるとしている。
また、同ソリューションは、解析結果が閾値を超えた対象者がいた場合、遠隔地の管理者へのメールなどによる即時アラーム通知や、顔認証機能を活用し社員データベースなどと連携した詳細な対象者把握のほか、表示灯などの外部機器との連携など、現地での無人運用を含む様々な運用ケースに対応可能とする多様な機能を実装できる。
既存のシステムやサイネージなどと連携した運用を実現するための外部連携APIも具備しており、既存のロボットなどと連携し、アラームを検知した利用客へのマスク着用の呼びかけなどの自動化も可能。
なお、同ソリューションの開発にあたっては、各社の個人情報保護方針に基づき、人権の尊重、プライバシーの保護に配慮しており、顔認証機能の導入は選択制とするとともに、顔認証機能の利用について利用者本人の同意を得ることを前提とするとしている。
試行運用はまず、OKIが9月29日に開催する「AIエッジ・カンファレンス&ソリューションコンテスト」の会場入口に設置して実施される。
来場者の体表温度測定およびマスク有無自動検知に用いることで、コンテスト会場における感染リスクの低減に活用する予定とのことだ。
今後3社は、同ソリューションの販売開始に向け、実証実験を継続的に実施し、OKIは映像AIソリューション「AISION®」商品、コニカミノルタはMOBOTIXサーマルカメラに付加する商品、丸紅は丸紅ネットワークを通じてTRASCOPE-AIサービスとして販売していく方針を示している。