キリンホールディングスは、独立系ベンチャーキャピタル大手のグローバル・ブレインと共同で、ヘルスサイエンス領域に関連するスタートアップ企業を投資対象とした、運用総額50億円のコーポレートベンチャーキャピタル(以下、CVC)ファンド「KIRIN HEALTH INNOVATION FUND(キリン ヘルスイノベーションファンド)」を3月に設立したと発表した。
また、同ファンドを通じて、腸内細菌由来のアレルギー予防薬・治療薬の開発を行うSioltaTherapeutics Inc.(以下、Siola)に8月4日に出資したという。
同社は、今回設立したCVCファンドを通じて、ヘルスサイエンス関連の先端
技術や顧客体験の向上を実現するソリューションなどを対象とした、健康課題
の解決につながる革新的な技術やビジネスモデルを有する国内外のスタートアップ企業へ投資を行っていくという。
スタートアップ企業が持つ新たな発想や技術とキリングループのヘルスサイエンス領域の強みや資源をかけ合わせることで、既存事業の強化と新規事業の創出を目指すとのことだ。
今回出資したSioltaは、特に乳幼児を対象とした腸内細菌由来の生菌カクテルを用いたアレルギーの予防薬と治療薬の開発を行っている米国のスタートアップ企業。
キリングループでは、腸内細菌を起点としたアレルギー予防に関し、現在も順天堂大学と共同研究を行っている。
今回の出資により、アレルギー予防・治療方法についての研究の加速につながることが期待されるとのことだ。