日経リサーチは9月23日、主要企業600社のブランド力を測定・分析する「ブランド戦略サーベイ」の2020年版レポートを発売したと発表した。
ブランド戦略サーベイは、企業のブランド力をコンシューマー(消費者)とビジネスパーソンという2つの視点から評価する年1回のインターネット調査。2003年にスタートし、今年で18回目であるとのことだ。
今回は、2020年6月から7月に実施され、ブランド力は「愛着度(ビジネスパーソンは企業魅力度)」、「自分必要度(ビジネスパーソンはビジネス有用度)」、「プレミアム(ブランドプレミアム・価格プレミアム)」、「独自性」、「推奨意向」という5つの指標に基づいて算出した「ブランド知覚指数(PQ=Perception Quotient)」によって評価される。
総合ランキングは消費者とビジネスパーソン両方の「ブランドPQ」のスコアを統合。算出した「総合PQ」によるもので、各種ランキングは9月23日付の日本経済新聞9面、日経産業新聞15面、日経MJ9面でも紹介されているとしている。
以下が、「ブランド戦略サーベイ2020」総合PQランキングのハイライトとなる。
2020年の総合ランキングはアップルジャパンとソニーが同点1位。
アップル ジャパンは総合2連覇。ソニーは外出自粛の影響からゲーム事業が好調で電気自動車の開発でも話題となり、消費者ランキングが前回5位から2位へとアップ。総合評価も前回2位から首位に躍り出た。
また、コロナ禍の暮らしで利用機会が増えたヤマト運輸は消費者評価が昨年の14位から3位にアップ。
前々回の2位から前回5位に後退したヤマト運輸は、消費者PQの上昇幅が全体1位となり、消費者評価で前回14位から3位に急上昇。総合でも3位に入り、外出自粛期間に生活インフラとしての重要性が再認識されたことが消費者からの評価につながったとみられている。
ヤマト運輸同様に消費者からの評価が上昇したユニクロも、大幅に順位を上げてトップ10に入ったという。
消費者ランキングで前回22位のユニクロが8位に急浮上、意外にも初のトップ10入りとなった。速乾性や通気性に優れる機能性肌着「エアリズム」の素材でマスクを生産したことが消費者からの評価に影響したとみられるとのこと。
また、一方、ビジネスパーソンのランキングではマスク製造などの対応力が評価されたアイリスオーヤマが急上昇。
いち早くマスクの生産を開始し、外出自粛・在宅勤務における家具・家電の需要増に応えたアイリスオーヤマは、ビジネスパーソンの評価でビジネス有用度と独自性が大幅に上昇。ランキングも前回62位から17位にジャンプアップとなった。