LOZIは、三菱倉庫とともに、ニューヨーク向けに鮮魚の航空輸送においてリアルタイム・トレーサビリティの実証実験を実施したことを発表した。

LOZIのSmartBarcode®システムは、単一QRコードでも、読み取る人によって異なるデータへアクセスできることを特徴としている。

同システムを利用することで、荷主、荷受人、複数の物流会社、倉庫会社、通関事業者など、異なる事業者が介在する物流のサプライチェーンが、システム上分断されることなく、各事業者がスマートフォンでQRコードを読み取るだけで「モノの動き」がリレーショナルなデータベースとして時系列に格納されるという。

三菱倉庫では、国内外の関係会社や代理店と連携し、グローバルな航空輸送サービスを展開しており、生鮮食品や医薬・医療関連の取扱いも多く、輸送品質の向上を目的として、輸送状況をリアルタイムに顧客に提供できる「リアルタイム・トレーサビリティ」の構築に取り組んでいるとのことだ。

そこで今回、両社は実証実験を実施し、実験は、7月下旬、東京・豊洲市場からニューヨークの日本食レストランへ鮮魚を輸送する際に行われた。

鮮魚の輸送ケースにSmartBarcode®を貼付して輸送し、行程上のトラッキングポイント(約10ヶ所)において、各担当者が輸送ケースのSmartBarcode®をスマートフォンで読み込み、輸送状況に関する情報をデータベースに格納。

これらの情報やデータをチェックし、事前に設計した情報処理フローの妥当性やシステムの動作状況を検証が行われた。

同実験において、三菱倉庫では、顧客、届け先間で、輸送状況をリアルタイムに把握、共有できることができ、顧客からの高い評価を得ることができたという。

LOZIは今後の実用化に向け、実証実験で得られたデータや課題を引き続き検証するとともに、ユーザビリティの向上と輸送中の位置情報を管理する機能の追加に取り組んでいく方針を示している。

また、生鮮食品と同じく、トレーサビリティが重視される医薬品、特殊化学品、精密機器等の航空輸送への応用についても検討していくとしている。